コラム003|ずれているダウンライト

ずれているダウンライトコラム
この記事は約2分で読めます。

部屋全体を均一に照らす必要はありません

住宅や店舗の設計において、照明のデザインは重要なポイントです。照明器具のデザインも大切ですが、あかりのデザインがより大切です。しかし何でもダウンライトにして天井に埋め込んだり、間接照明にして器具を隠すことが良いわけではありません。空間の中に明暗を設けて、あかりの重心を偏らせることによって少ない照度で豊かな空間が生まれます。

ダウンライトの配置

[写真上左/東山の家]玄関の照明は、天井の中央ではなく下駄箱の上を照らしています。飾棚としてのしつらえをライトアップすることと、照明の真下に人が立ったときに強烈な影ができないようにしています。

[写真右上右/田園の二世帯住宅]廊下の照明は片側に寄せて奥の階段室のダウンライト、更にガラス戸を開けたリビングの照明器具と一直線上に並んで奥行きのある空間を演出しています。

葬送空間えにし アプローチ

[写真上/葬送空間えにし]建物正面のアプローチの照明も奥側に寄せて、明るい壁面を浮かび上がらせています。

全体が均質だった空間が、照明の位置を少しずらすだけで明暗の対比が強くなり空間の深みがでてきました。