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コラム029|洗面所のコーディネイト【追記しました】

洗面所は、浴室の脱衣所や洗濯コーナーと兼用する場合が多いと思います。プライベートな空間のため、閉鎖的な部屋になりがちで、着替えや歯ブラシなど日常の雑多なものを機能的に収納したり、耐水性のある仕上が求められます。 洗面所の事例 南砺市の家では、車いす利用でも使いやすいバリアフリーの洗面所と浴室としました。白い人工大理石のカウンターとシンクが滑らかに一体成形された製品を使い、車いすのまま使えるようにしています。病院や福祉施設などで使われるものですが、住宅でも違和感なく使えるようにカウンターの幅はオーダーサイズで部屋の幅にジャストフィットさせ、正面の壁のみアクセントカラーで仕上げました。手摺は伝い歩きで浴槽まで行けるように、クライアントが使いやすいように寸法を決めたオーダー寸法で製作してもらいました。TOTOなどの既製品の手摺でもセミオーダーで寸法を特注できるものもあります。 神田の家では、5人家族が朝の身支度が重なっても使いやすいようにダブルシンクのカウンターとしています。カウンターは上記の例と同じ人工大理石の一体成形カウンターです。継ぎ目がないので、飛び散った水滴も、さっと一拭きで...
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コラム031|納戸・クロゼットの収納はフレキシブルに

好きな場所に棚板を付けられるように 納戸やクロゼットを設けた場合、引出や棚が機能的に配置してあると使いやすいですね。しかし、見積をして真っ先に減額対象として目を向けられるのがここの家具です。結局、手持ちのタンスや洋服掛けを利用して・・・となりますが、ちょっとした工夫で使いやすい納戸・クロゼットができます。 ロイヤルサポートを壁に取り付けておくと、そこにブラケットを利用して棚板やハンガーパイプを取り付けることができます。ロイヤルとは商品名ですが、店舗などの商品棚や洋服を掛けるパイプなどに使われるものです。サポートとは棚柱ともいわれ、壁に埋め込んだ点状に穴の開いたの金属レールです。そこにブラケットを差し込んで棚の高さを自由に調整できます。ブティックなどでよく見かけますね。 後からでもできることもあります 壁のサポートにかなりの荷重がかかるため、しっかりとした下地に取り付けておく必要があります。工事中に壁の中を補強する必要があるかもしれませんし、壁に埋め込んで設置しておくと出っ張りがなくスッキリと納まります。配置のポイントは、棚板部分とハンガーパイプ部分のサポート...
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コラム030|板の割付に他の機能を埋め込む

新旧の対比 八幡の家は、明治期に建てられ、登録文化財、金沢市保存建造物に指定されている農家住宅です。この建物の特徴でもある「オエ」といわれる吹抜の板の間の空間は、今でも多くの人が集まる場として利用されています。オエに隣接する古い台所をコンパクトな居住空間のLDKにリフォームした時に、来客も使えるトイレとお茶を入れたりできるようにミニキッチンを備えた給湯室をつくりました。古い「オエ」の空間は現状の復元をすることを重視していますが、新しくする居住空間は対比的に明るい色で仕上げています。 戸を開けた左側はLDKにリフォームされた台所。右側の戸の奥には給湯室が見えます。 ひとつの寸法にこだわる 正面には手洗いを兼ねた給湯コーナー、右側にはトイレがあり、壁は105ミリ幅のヒノキ板を縦に張っています。給湯コーナーは手洗いも兼ねるため鏡を設置したいのですが、普通の鏡を付けると、いかにも洗面所のようになり板張りの雰囲気に合いません。そこで、ヒノキ板一枚分の105ミリ幅の細長い鏡を、板の代わりに張りました。シンクの正面真ん中に鏡を張ると水栓の背面が写って見えるため、ずらし...
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コラム021|家具の扉

握りやすいハンドル 前回、キッチンの扉や引出に金属製の長いハンドルをつける事例を説明しました。コラム018|造作キッチンのシンク 濡れた手で開ける場合や、タオル掛けとして利用するのに便利です。 スッキリとした扉 今回は、扉や引出にハンドルをつけない場合の事例です。 壁一面に家具の扉が並ぶ場合は、金物などを見せずに扉の割付でデザインをすることによってスッキリさせることができます。キッチンのオーク材に合わせて家具工事で食器棚を作りました。既製品のキッチンの引出寸法に揃えることによって空間全体が違和感なくコーディネートされています。出入口の扉なども同じオーク材で作ってあります。 こちらは玄関にある下足入の扉です。扉の小口(厚み部分)を斜めに加工して、どの部分でも手掛けとなるようにしています。 いつも目に触れる場所にあるカウンタートップも先端を斜め加工して、シャープに見えるようにしています。 木材をシャープなデザインで使うことによって、暖かみのある中にも、重厚になりすぎない空間をつくることができます。  オリジナルデ...
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コラム014|見せる収納・見せない収納

住宅収納の永遠の対決テーマ「見せる収納vs.見せない収納」 収納扉で隠れてしまう「みせない収納」は部屋がスッキリと片付きますが、どこに何をしまったのか分かりにくくなります。 本・CDなどの大きさが揃ったものは「見せる収納」でも部屋のインテリアに溶け込んで違和感がありません。背表紙を見ながら本を選ぶ時にも、扉がない方が便利です。筆記用具やリモコンなど、小さくて不定形のものは部分的に見せない収納をつくって隠すといいでしょう。 廊下など大きな壁一面、天井いっぱいの収納扉としておけば、閉めるとフラットになり収納の存在感がなくなります。 リビングに小上がりの畳コーナーを作ったときには、その段差を利用して床下収納を設けることがあります。少しでもたくさん収納できるように、畳の奥行きいっぱいの長い箱をキャスターで転がして出し入れするようにしたこともありますが、あまり長いと奥の物が取りにくく、少しでも角度がずれると真っ直ぐに入っていかないので、最近では重量用スライドレール(引出レール)をつかって適度な奥行きの引出を設けるようにしています。 扉の中...
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コラム007|傘の収納場所

傘の居場所を決める 家族用の内玄関を設ければ、下足入や収納、脱ぎっぱなしの靴が散らかっていても、お客さんを迎え入れる玄関はいつも奇麗に片付けておくことができます。 雨天時の来客の傘は、一時的な収納として傘立てなどを利用することが多いと思いますが、そこに生活する家族の傘は、家族の人数以上の本数が玄関にあるのではないでしょうか。せっかく設けた内玄関も奇麗に片付けておくためには、傘をスッキリと納める場所が必要です。 [写真上/石引の家]下足入の一区画を傘入れとして、中に架け渡したパイプに傘を吊るし、濡れたまま収納しても玄関土間に直接傘の滴が落ちるようになっています。 [写真上/神田の家]扉を閉めてしまえば、たくさん傘があってもスッキリと収納できます。家山真建築研究室では、下足入を造作家具で設計する場合の標準仕様にしています。 関連記事 こちらもご覧ください コラム005|洗面所の収納 コラム006|トイレの収納 コラム014|見せる収納・見せない収納 コラム目次
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コラム006|トイレの収納

収納するものの寸法に合わせて棚を作ろう トイレは、そこでおこなわれる行為が明確な機能的な空間ですが、小さな空間が落ち着いて、ついつい長居する人もいるのではないでしょうか。手洗器を小さなカウンターと一緒に設けると読みかけの新聞や携帯電話など、チョットしたものを置いたりするのに便利です。 スッキリとした住まいでも、トイレの中は以外と生活感あふれる場所になりがちです。予備のペーパーや掃除道具など、あまり目に触れたくないものもあります。 スライド式の扉をカウンターに沿って開けると、予備のトイレットペーパーや掃除ブラシを入れられる収納棚になっています。普段は収納棚として目立たないようにスッキリとしたデザインにしています。 便器の側面にカウンターが来る場合はペーパーホルダーもカウンターに取り付けて、いろいろな物が壁に付かないようにしています。手洗器・収納棚・ペーパーホルダー・タオル掛を集約して配置すると綺麗に納まります。家全体の家具や建具と同じ材料で作れば全体が統一されたデザインになります。もちろん棚の中にはトイレットペーパーと掃除ブラシが、ちょうど入るように寸...
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コラム005|洗面所の収納

ミラー収納を活用しよう 住宅の洗面所は生活スタイルによって必要とされる機能は少し異なってきますが、洗面器、鏡、収納、照明は必需品です。歯ブラシや洗濯用具・洗剤など、細かなものは見えないように収納できると空間がスッキリと片付きます。鏡を収納の扉として工夫した例です。 は洗濯スペースを兼ねた洗面所です。鏡の引違い戸を開けると鏡の幅いっぱいの収納で、洗面、洗濯用具などがしまえます。シンクは理科室の実験用シンクで、洗濯の下洗いや、猫の足を洗うのに重宝しているそうです。照明は、光源が直接見えない間接照明型の器具を設置して柔らかいあかりが広がるようにしています。 は単独の洗面スペースのため、収納は三面鏡になった中央部分だけです。左右の鏡を開けると、通風・採光のための窓があります。普段、鏡を閉じた状態では窓の下半分のみ開放されて手元に外の光を導くとともに、外部からの視線を防ぐ目隠しパネルとして機能しています。 既製品の洗面化粧台は便利な機能や収納など満載ですが、洗面所の小さな空間には存在感がありすぎます。空間にあった家具としてデザインすれば違和感なく納めることがで...
業務日誌

計画再開しました 並木町のマンション

一年ほど前から計画が進んでいたマンションのリフォーム計画、昨年末からしばらく中断していましたが、春より再開しました。 シビアな予算計画と共に、一気に設計を進めていきたいと思います。 既存の柱型や収納など、凸凹プランのリビング空間を、壁面ごとに単一の素材の収納家具・建具で整理してスッキリと納める予定です。