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開口部の新設 大場町のアトリエ

新設した床下地の上に合板が張られ、外壁に開けられた開口部に出入口の枠が取り付けられました。右側の大きな開口部が新たな出入口になります。 既存の開口の無い西側にはアルミサッシの窓を新設しました。 床下は、鋼製束で大引を支え、根太の間には断熱材を入れてあります。設備配管はレベルバンドで勾配を確保してきれいに配置してあります。 出入口の枠を付けたところです。既存の柱には凹凸があり、少しずつ削りながらうまく納めてもらいました。 内部から見ると、植栽の緑と田んぼの水面が目の前に広がるのどかなロケーションです。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|古い床を撤去して更新しました 大場町のアトリエ 業務日誌|大工工事進行中です 八幡の家
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古い床を撤去して更新しました 大場町のアトリエ

設計時の調査で、床下にシロアリの痕跡が見られたため、既存床下地は全て撤去して防蟻処理をした上で防湿シート、鉄筋を敷いて土間コンクリートを打設しました。 土間コンクリート打設後、床下の配管工事が先行するため、床上に配置される設備機器の位置を土間コンクリートに記していきます。墨出し(すみだし)といわれる作業で、現場監督が設備施工者と確認しながら作業を進めます。リノベーション工事の場合は図面通りに進まないこともあり、設計監理も立会い、施工者と連絡を密に取りながら間違いや問題点があればその場で解決していきます。 設備配管が床下地と干渉しないように、調整しながら配置されました。 既存の壁・天井があらわしとなるため、多くの電気配線も床下を通すことになります。 設備配管の外部への取り出しは、既存の床下の風穴を利用することができました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|土蔵の改修工事着工しました 八幡の家 業務日誌|現場打合せ 末町の家 コラム012|リノベーションの...
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筋違などの金物検査 円光寺の家

木造は、柱・梁の水平・垂直部材と、筋違の斜め部材が組み合わされて全体の構造が成り立っています。 水平・垂直部材の引抜力に抵抗するための柱頭・柱脚金物と、筋違(すじかい)が効果的に力を発揮するための筋違金物を大工さんが取り付けていきます。 筋違金物は、筋違の寸法に応じた金物を付けることで済みますが、柱頭・柱脚金物は柱に取付く筋違いの方向や壁倍率(筋違の強さ)によって異なったものになります。筋違の上下についているプレート上の金物がいわゆる筋違プレートと言われるものです。 それと合わせて、柱の上下にはホールダウン金物や、その他の金物が設置されます。 場所によって異なる金物がつくため、ひとつずつ目視で確認して行きます。 いろんな種類があるため、現場に納入された金物とiPadのカタログページと照合して確認します。金物の使用によって、留めるビスも異なるため注意が必要です。 計算で求めたものより耐力の大きい金物を設置することはOKなので、実際には数種類の金物に統合しています。大工さんの間違えも減るし、監理...
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屋根板金工事 円光寺の家

円光寺の家は、コの字型の平面形状で、隣地へ屋根雪を落とさないように3つの屋根が中庭に向かって勾配をとっています。正面から見て勾配屋根を見せずに水平ラインを通してスッキリと見せる意図もあります。 建物の長手方向に傾斜をとるために緩勾配の屋根となり、屋根と壁の取り合う箇所は、雨仕舞いの重要な部分です。現場で板金屋さんにモックアップを作ってもらい納まりの検討・打合せをおこないました。壁沿いの屋根の雨押さえ板金の水下側で、壁内に水が入らないようにする、壁止まり役物といわれる部分です。 打合せ時に、一時的な土砂降りとなり、モックアップの水切の具合を確認するチャンスとなりました。壁側へは水は回らず、うまく機能していることが確認できました。 後日、全ての屋根が葺かれました。 壁止まり役物も、きれいに納まりました。 立てハゼ葺のハゼ部分に金物を取付けて雪止めアングルが設置されています。雪止めは、部分的に積雪荷重が集中しないように、屋根全体に均等配置しています。外部から屋根勾配が見えないため、アングルは亜鉛メッキのままの色としています。経年変...
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上棟しました 円光寺の家

前日までの雨もあがり、晴天の上棟となりました。 1階の柱はあっという間に立上りました。 建ぺい率いっぱいの建物のため、敷地内に資材置き場も確保できず、順次組み上げた構造体の上に荷揚げしていきます。 7人の大工さんの連係プレーでテンポ良く作業が進み、掛矢(かけや)という大きな木のハンマーで継手にはめ込んでいきます。 構造体が組み上がると,空間のイメージが実感されます。あらためて、開口部からの見え方やスケール感を確認します。 空間の確認と共に、金物などの使用材料が設計の仕様通りかどうかも確認していきます。 垂木の取付までで、本日の作業は終了しました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|晴天の上棟です 南砺市の家 業務日誌|上棟しました 東山の家2
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土蔵がアトリエに生まれ変わります 大場町のアトリエ

設計を進めていた土蔵のリノベーションの予算調整も済み、無事着工しました。 先ずは解体工事からです。事前にクライアントによって内部は片付けられ、既存の建具枠の撤去と合わせて基準レベルの墨出しの確認です。 しっくい塗りの蔵の引戸は、職人さんと現場監督の4人で取り外すほどの重さで、蔵の収蔵物を守る防火戸としての役目があるため、板戸の上に土壁を塗った重厚な戸です。 戸のレールには、可動式の木枠に中に堅木のコロ(円柱形の木材)がローラーのように転がり重たい戸をスライドさせるようになっています。現在のローラーベアリングと同じ機構で、昔の知恵は既に完成された技術だと感心しました。 薄暗い土蔵がアトリエとして生まれ変わる予定です。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|土蔵の改修工事着工しました 八幡の家 業務日誌|土蔵のリノベーション竣工しました 八幡の家
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基礎アンカーボルト検査と立上りコンクリート打設 円光寺の家

基礎の立上りコンクリートの打設の前にアンカーボルトの検査をします。正しい位置にアンカーボルトが設置されるように支持金具を用いて取り付けています。 土台継手の上木側に必ずアンカーボルトが配置されるように、プレカット図の土台継手位置を考慮して修正した基礎伏図を基にチェックしていきます。土台用のM12ボルトとホールダウン金物用のM16全てのアンカーボルトの位置と本数を確認して、午後からのコンクリート打設に備えます。 打設前にもう一度、型枠内を確認してゴミなどが落ちていないか確認し、ホースの水で汚れを洗い流して底盤のコンクリートと一体化するようにします。 打設前には、コンクリートの受入検査の立会。いずれの数値も規定値内で合格です。スケジュール上、週明けすぐに型枠をばらす工程なので、1週、4週強度検査用のほかに、型枠ばらし用の確認のために、合計3セットのテストピースを採取しました。圧縮強度が5N/mm2以上の確認ができれば、型枠存置期間内にばらすことができます。2~3日で十分強度が出ることは確実ですが、工学的な根拠に基づいて仕様書通りに監理する必要があり...
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基礎立上り型枠の打合せ 円光寺の家

当事務所では、住宅の基礎は、モルタル塗りをせずにコンクリート打放を原則としています。モルタルの剥離やクラックを回避するためと、コンクリート打放の風合いが良いと思っているからです。打放は一発仕上げのため、寸法のチェックは厳密に行います。RC造などの場合は、建築会社が躯体図やパネル割付図を作図して承認後の施工となりますが、木造住宅の現場では一般的に施工図を作成することは少なく、作成される場合でもチェックのやり取りに時間かが掛かります。設計段階で、納まり上必要なふかし寸法やアンカーボルト位置などを明記しておき、プレカット施工図の打合せになどによって微調整した寸法やレベルを修正して現場監督と基礎施工業者との打合せをおこないました。 玄関廻りなど一般部とレベルが違う箇所は、色分けして職人さんがわかりやすいようにしています。基礎伏図を立体的に立ち上げて、チェックして、注意事項などを書き込んでそのまま指示図として利用します。 土台も3D上に書き込んで、納まりの確認をします。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください ...
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基礎コンクリート打設 円光寺の家

鉄筋・型枠工事に引き続き、基礎コンクリートの打設です。 生コン車(アジテータートラック)で、工場で作られた生コンを撹拌しながら現場まで運んできます。敷地が狭いため、隣地をお借りしてポンプ車を設置しています。ポンプで圧送された生コンはホースの先から打設します。 三人一組の連携作業で、順次コンクリートを打設していきます。 打設前の最初の生コン車が到着したら、コンクリートの受入検査です。生コンの品質管理のためスランプ値、空気量、塩化物量の測定をしています。設計の仕様通りのコンクリートが納品されているかどうか現場で確認してから型枠に打設します。全て許容値内の値で合格です。 後日、圧縮強度試験を行うための円柱形の供試体(テストピース)の型枠が、通常の鉄製ではなく、今まで見たことのないプラスチック製でした。話を聞いてみると、軽量で扱いやすく、側面にある小さな穴からエアーを吹き込むとスルリと円柱形のコンクリートが取り出せるそうです。多少の道具の進化はありますが、試験方法そのものは依然と何ら変わりありません。  ご質問・お問い合わせは、こち...
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基礎の配筋検査 円光寺の家

基礎のコンクリートを打設する前の、重要な監理項目として配筋検査があります。設計図の仕様通りの鉄筋が組まれているかどうかの確認です。住宅瑕疵担保保険機関の検査員による配筋検査もありますが、その前日に設計監理者による配筋検査を行います。 鉄筋のピッチ(間隔)を確認し、写真記録をします。一般的な巻き尺では数値が小さくて読みにくいため、赤白のシマシマの数字が大きく書かれた巻き尺(ロッド)を一緒に撮影して鉄筋ピッチの記録を残します。建築や土木の工事現場の必需品です。 鉄筋のかぶり厚さ(コンクリート表面から鉄筋までの距離)を確保するためのスペーサー(現場では通称サイコロといわれるコンクリートのブロック)で鉄筋の位置を保持します。基礎の基準かぶり厚さは6センチなのでスペーサーの寸法が6センチあるかどうかの確認も行います。 鉄筋の材質も鉄筋のロールマーク(圧延マーク)で確認します。現在は、ほとんどの鉄筋にロールマークが刻印されているため、現場の鉄筋を見れば強度、直径、製造メーカーを確認することができます。 翌日、瑕疵担保保険機関の検査員に来てもらい、配筋検査...
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地業工事 円光寺の家

建物の基礎を支える地盤の土工事を地業工事(じぎょうこうじ)と言います。基礎底盤のレベルまで地面を掘削して、砕石を転圧して敷き固めます。今回はベタ基礎のため、建物全面に砕石を敷き込み、地中梁部分を深く掘り込んだ形になっています。 隣地までの距離が狭いため、外部の配管工事も基礎工事に先行して行われています。建物内からの排水が合流する箇所に桝を設けています。 床下からの湿気を防ぐための防湿シートを敷いた後に、捨てコンクリート(捨てコン)を打設します。捨てコンは構造体のコンクリートではなく、基礎の型枠を正確に設置するための墨出しをするためにフラットな作業面を確保するのが主な目的です。 基礎の見掛り部分はコンクリート打放になるため、新品の塗装合板で型枠を作ります。現場で型枠のパネルの割付を基礎業者さんと打ち合わせしました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|見積依頼~調整 円光寺の家 業務日誌|地盤調査の立会 円光寺の家 業務日誌|掘削工事 尾張町計画
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地鎮祭を行いました 円光寺の家

春分の日の午前中、地鎮祭を行いました。郊外の住宅地ですが、建ぺい率いっぱいの敷地です。既に隣の敷地では別の建築会社による住宅も工事中です。 工事中の安全を祈願して、明日から本格的に工事に着手します。 奉献酒は、いつも「加賀鳶」と決めています。なんとなく、縁起が良さそうな名前だからです。のし紙の表書きは、以前は達筆の酒屋さんに書いてもらっていましたが、事務所を今の場所に引っ越してからは近くの、めいてつエムザのお酒売り場でお願いしています。以前一度だけ、金沢市内の大和百貨店の酒売場で表書きをお願いしたら、プリンターでのし紙をプリントアウトして貼り付けられたので、その帰り道に文具屋に立ち寄り、のし紙を買って帰り自分で筆ペンで書き直しました。 どんなお酒でも、印刷された文字でも、神様は平等に扱ってくれるでしょうが、やはり縁起物なので、こだわりたいところです。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|見積依頼~調整 円光寺の家 業務日誌|最初の基本設計打合せ 円光寺の家 業務日誌|地鎮祭 東山の家2
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見積依頼~調整 円光寺の家

1月半ばで実施設計図が完成し、施工業者へ工事費の見積を依頼しました。いつものように、複数の施工業者に同条件で見積もってもらう相見積もり形式です。今回は、以前工事をしてもらったことのある2社に見積を依頼しました。 図面の中味はweb上で公開することはでませんが、表紙(目次)ページに示す通り、木造2階建ての住宅で以下の枚数の図面を作成しました。当然、この枚数に集約するために何倍もの図面を作図・検討・修正を繰り返しています。図面の枚数は多ければ良いというものではなく(少なすぎてもいけませんが・・・)集約して見やすい図面作成を心がけています。 施工者に渡す見積のための図面は、以前は紙に印刷した図面一式を渡していましたが、ここ10年くらいは図面のPDFををCD-Rに焼いたものを渡しています。しかし、CD-Rを取りに来てもらうだけになるので、今まで何度か仕事をしてもらったことのある施工者ということもあり、今回は全てメールで図面の送付も行いました。 施工者が見積をする中で、図面上の疑問点などは質疑として提出してもらい、その回答を文書にして各社に送付します。(もちろんメールで...
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地盤調査の立会 円光寺の家

建物を建てる前に、地盤の状況を把握して基礎の設計をする必要があります。木造2階建ての場合には、一般的に『スウェーデン式サウンディング試験』と言われる調査方法で行います。 小雪の舞う中、朝8:30から調査の立会をしました。スチールのスクリューロッドを、機械で荷重を加えながら地面に貫入させて地盤の状態を調べます。事前に近隣データなどから地盤は悪くないと想定していましたが、一箇所のみ軟弱な傾向を示すポイントがありました。調査ポイントを追加して入念に調査してもらいました。 通常は建物四隅と中央の5ポイントの計測をしますが、結果的に9ポイントの調査になりました。調査会社も、調査によって正しく地盤の判定を行う必要があるため、ポイントが増えたからといって費用が追加になるわけではありません。設計者としては、調査会社から提出された地盤調査報告書を参考に基礎の設計をするわけですが、基本的に調査にも立ち会うことによって、地盤の状態を感覚的に確認することが大切だと思っています。 数日後に提出された報告書には、各ポイントの地盤の状態を示すデータが示されています。...
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基本設計の打合せ 円光寺の家

何度かの打合せを経て、基本設計がほぼ固まりました。 クライアントのお宅へ伺って打合せをする場合は、小さなノートパソコンを持ち込んで打合せをするのですが、今までは事務所に来てもらった時にも打合せコーナーでノートパソコンを使っていました。自分の作業スペースを片付けて物を減らしたため、今回は作業用のパソコンモニターを使って打合せをすることができました。エルゴトロンのデュアルモニターアームを使っているので、モニターの位置を任意の場所でピタリと保持することができて便利です。基本設計段階からSketch Upで簡単なCGを作成するので、内部空間も確認しながら、お互いに共通認識を持って作業を進めることができます。 最近は、カタログも紙のカタログからwebカタログを使うようにしているので、打合せで話に出てきそうな製品などは、あらかじめブックマークしておいて目の前の画面ですぐに確認してもらうことができます。それと合わせて、床や壁の素材は現物を見ないとイメージできないため現物サンプルも見ながら打合せを進めます。
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最初の基本設計打合せ 円光寺の家

具体的な土地が決まり、計画を進め始めて2週間後の最初の計画案の打合せですが、すぐにプランの方向性が固まりました。最初にお会いしてから約半年の間に、現在の住まいの問題点やなどを伺っていたこともあり、要望をうまくプランに落とし込むことが出来ました。 建物の高さなどのボリュームや構造計画の検討は必要ですが、限られた敷地面積の中で、最大限の建ぺい率の活用と、日当たりの良い居住空間を目指しました。 最初の提案では、基本的に最適だと思われる一案のみ提示するようにしています。(場合によってはクライアントに対してプランの比較検討を提示することが必要だと思われる場合は、考え方の要点の異なる複数案を提示することもあります)平面図と、主要な空間のスケッチ(手書きの一点透視図)で空間のつながりや見え方をクライアントと共有します。 プランの打合せでは、単なる間取りでは無く、その空間で行われる行為を想定して、家具の配置や開口部の位置を早い段階から確認するようにしています。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|敷地調査 サ...
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敷地調査 サン・サーベイヤーで太陽軌跡の確認 円光寺の家

敷地選定の段階から相談に乗ってきた円光寺の家も、敷地が決定して無事に計画を進めることになりました。正式な測量図は、まだできていませんが、敷地の周辺状況の確認をしてきました。 道路から敷地の中を見た状況と、敷地の中から周囲を見た状況を撮影します。パソコンでパノラマ合成をするために、敷地の中央に立ち、少しずつ角度をずらしながら撮影していきます。設計中に敷地状況を思い浮かべるために、広範囲の連続写真にしておきます。(田んぼの中のようですが、草が生えた敷地の中に立っている状況です。) iPadのアプリ『サン・サーベイヤー』で、太陽の位置も確認するため、太陽高度の一番低い冬至に日付をセットして、太陽の軌跡をカメラで撮影した画面に合成して見ることができます。今、はやりのAR(Augmented Reality:拡張現実)、iPadの現実世界の映像に、太陽の軌跡を重ね合わせて表示させる技術です。今までは、計画した建物のSketchUPの3Dデータに太陽光を適用して日射のシミュレーションをしていましたが、現地で直感的に確認できるのは便利です。周辺建物と太陽の位置関係...
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小丸山城址公園の照明計画

七尾市の小丸山城址公園の照明計画です。 公園の統括設計は計画情報研究所、ランドスケープデザインは橋本建築造園設計、やぐら(展望デッキ)は能登デザイン室の設計です。照明計画は家山真建築研究室の家山英子が担当。 公園内の整備計画に合わせて既存の照明を見直し、安心して夜間の散策も楽しめるように計画しました。 既存の園内の照明は、光を拡散させる白色のグローブ型水銀灯で、光源がまぶしく(グレア)、樹木や人の影が大きくあらわれるため心地よいものではありませんでした。[下の写真は改修前] 園路に沿って低い傘型の庭園灯を配置し、柔らかい電球色の明かりのたまりがリズミカルに連続し、光のグラデーションをつくり出しています。 正面の突きあたりの明るい場所は、駐車場からのアプローチと、隣接する天性丸公園につながるブリッジからの動線が交差する場所のため、背の高いポール灯で明るさを確保しています。 春の花見シーズンは仮設の行灯照明を用いますが、普段は夜空に無用な光が漏れないように配慮しています。 七尾湾を望むように新設され...
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ルイスポールセンのスノーボールがつきました 末町の家

昨年、リノベーションした末町の家の玄関ホールの吹抜に、ようやくペンダント照明がつきました。ポール・ヘニングセンがデザインしたルイスポールセンのPHスノーボール、どの角度から見ても中の光源(電球)が見えず、シェードの隙間からきれいな明かりがもれてくる、大変美しい照明器具です。 設計時から、クライアントが希望されていた照明器具ですが、かなり高価であることと、この空間に本当にマッチするのかどうか決断できないまま、竣工から1年半が経過していました。先日、ルイスポールセン社から格安で購入できるセールの案内が届き、クライアントに相談したところすぐに購入の意思が固まり発注することになりました。 セール品と言うこともあり、一刻を争う発注になると思い、電話でクライアントと電源コードの長さの打合せをして寸法を決めました。長いペンダントコードをたぐり寄せて長さを調整したものと違い、ジャストサイズで真っ直ぐにぶら下がるペンダント照明は気持ちがよいものです。 最近は、リプロダクト、ジェネリック(意匠権の期限が切れたデザイナー家具・照明を復刻生産したものと定義づけられていますが・・・)と称したデ...
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土蔵のリノベーション竣工しました 八幡の家

13年前にリノベーションした土蔵に隣接する、もう一つの土蔵を、子供部屋・フリースペース・収納にリノベーションする計画です。もともと収納スペースとして利用されていた土蔵ですが、世代交代により使わなくなった古い道具や家具を処分したり整理して、日常的に使いやすくしました。業務日誌|改修工事の現地調査 八幡の家 2階は全て今まで通りの収納スペースとして、棚などを設置して効率的に収納できるようにしました。1階はワンルームの蔵空間を仕切り、独立した部屋と収納室を新設しました。広い空間が細切れになることによって圧迫感が出ないように間仕切壁の上部はガラスのランマを入れて光と気配が伝わるようにしています。 2階への階段は既存を利用して、元の位置に設置しています。階段の奥にあるドアは、既存の土蔵空間に連続するための渡り廊下に繋がっています。 ドアを開けて約1.8mの奥行きの渡り廊下を新設しました。その奥にある空間は13年前にリノベーションした既存の土蔵です。八幡の土蔵 これまでリビングと寝室・収納が1つの蔵空間で完結していましたが、家族が増え手狭になったため...