1月半ばで実施設計図が完成し、施工業者へ工事費の見積を依頼しました。いつものように、複数の施工業者に同条件で見積もってもらう相見積もり形式です。今回は、以前工事をしてもらったことのある2社に見積を依頼しました。
図面の中味はweb上で公開することはでませんが、表紙(目次)ページに示す通り、木造2階建ての住宅で以下の枚数の図面を作成しました。当然、この枚数に集約するために何倍もの図面を作図・検討・修正を繰り返しています。図面の枚数は多ければ良いというものではなく(少なすぎてもいけませんが・・・)集約して見やすい図面作成を心がけています。
施工者に渡す見積のための図面は、以前は紙に印刷した図面一式を渡していましたが、ここ10年くらいは図面のPDFををCD-Rに焼いたものを渡しています。しかし、CD-Rを取りに来てもらうだけになるので、今まで何度か仕事をしてもらったことのある施工者ということもあり、今回は全てメールで図面の送付も行いました。
施工者が見積をする中で、図面上の疑問点などは質疑として提出してもらい、その回答を文書にして各社に送付します。(もちろんメールでのやり取りです)図面だけでは読み取りにくい仕様の確認事項がほとんどで、毎回だいたい5~6項目の質疑事項です。
約2週間の見積期間の後、各社から40~50ページにわたる見積明細書が提出されます。最初の見積はだいたい予算オーバーになるため、両者を比較して可能性のありそうな一社に絞って予算調整を進めます。予算調整は、業者への値切りをするわけではなく、見積明細のひとつひとつの項目を拾い出して単価や数量が適正か?予算調整のために変更・取止にできることはないか?設計者側で設計変更案集計をまとめていきます。
住宅の設計は夢が膨らみ、ついつい高いグレードの仕様になりがちですが、変更案集計を基に再度クライアントと打合せをして、変更・取止にできることと、できないことを確認していきます。その後、施工業者と打合せをして見積の修正をしてもらいます。最終的には大きな設計変更はせずに、外構工事の規模縮小と外壁仕上げのグレードの変更だけで、当初より予算がオーバーしましたが無事、工事契約につなげることができました。