コラム009|アプローチ空間で期待感を高める

コラム
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奥行きを創り出す

建築のアプローチは、内部空間へ至る印象を決める重要な場所です。建物が道路に面していたり、奥行きが充分とれない場合であっても、道路と平行にアプローチ空間を長く取って建物の中に入る期待感を高めることができます。

[写真上/直源醤油ショールーム]道路に面した土蔵の小さな入口から内部を見るとフロストガラスのスクリーンで仕切られて内部を見通すことができません。下見板張りの蔵の外壁に開けられた開口部の奥に、明るいガラス面が人を中へと誘い込みます。

スクリーン越しに内部のあかりと雰囲気を感じながら狭い土間のアプローチ空間を通って、突きあたりで視線の向きを変えると広い蔵空間が広がります。

[写真上/葬送空間えにし]セレモニーホールの正面玄関はフロストガラスのスクリーンで仕切られています。

ファサード面のフロストガラスのスクリーンは入口までの距離をとることによって風除室としての機能的な役割を果たすと共に、参列者が告別の場であるホールへと至るまでの厳かな精神に切り替え、故人を偲ぶ回廊としての役割をもっています。


[写真上/石引の家]細いT字路の突き当たりに位置する住宅のリノベーション。正面からの視線を避けるために格子塀を設け、道路から直接玄関が見えないようにしています。

建物横の駐車スペースから格子塀の裏側を通って玄関へアプローチします。駐車スペースまで伸びる庇が玄関まで誘導します。

大きなフロストガラスの入った明るい玄関に入ります。