東山の家2

業務日誌

上棟しました 東山の家2

天候にも恵まれて上棟しました。レッカー車からの材料の荷揚げは、道路の電線をまたいでの作業です。 大工さんが建て方の作業をしている間に、合板や垂木を留める金物が設計の仕様通りになっているか確認をしました。最近では釘の長さ毎に色が付けてあったり、釘頭に長さが刻印してあるので、大工さんも間違えることがなく確認作業が楽になります。 建材の小さな工夫が建築の品質を高めるために役立ちますが、職人さんの手によって組み立てられる建築は、最終的には人間の技量によって品質が左右されます。 屋根垂木と屋根の断熱材の設置までで、本日の作業は終了しました。
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基礎コンクリート養生 東山の家2

コンクリート打設の翌日、建設会社の現場監督の手によって養生がされていました。コンクリートを冠水させて、真夏の急激な乾燥によるクラック(ひび割れ)を防ぎます。また、コンクリートは乾燥して固まるのではなく、セメント成分が水と化学反応(水和反応)によって硬化するのです。 小さなひと手間によって、強固な基礎を作ることができます。 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|基礎コンクリートの養生|昌永町の家
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基礎コンクリート打設 東山の家2

基礎のコンクリート打設です。狭い道路なので小型のコンクリートミキサー車(正確にはアジテータ車)で生コンが運ばれてきます。(生コンとは、まだ固まらないコンクリートのことです) ポンプ車で生コンを圧送して、長いホースで型枠の中へ打設していきます。 コンクリートの打設前には、最初のコンクリートミキサー車から生コンを取り出し、設計で指定してある仕様のものかどうか検査をします。設計強度21N/mm2に夏期の構造体強度補正値を加えた27N/mm2であることを出荷伝票で確認。生コンの流動性を示すスランプ値18センチ(許容差±2.5)に対して検査値16.5センチ、空気量4%(許容値±1.5)に対して検査値4.6%を確認しました。そのほかに、鉄筋を錆びさせるコンクリート中の塩化物量を調べる塩化物試験(カンタブ)と、後日強度試験をするための供試体を作成してもらいました。
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基礎の配筋検査 東山の家2

地盤改良の後、砕石の転圧と防湿シートを敷き、捨てコンを打設してから基礎の鉄筋が施工されました。捨てコンとは、構造体のコンクリートではなく、基礎の型枠を正確な位置に設置するための墨出しをしたり、鉄筋のかぶり厚さを確保するスペーサーブロックをきれいに設置するために必要なものです。 家山真建築研究室による監理者検査の後、住宅瑕疵担保責任保険機関による配筋検査を行いました。一部、鉄筋のかぶり厚さの不足する部分の手直し指示のほかは特に問題も無くコンクリートの打設を待つばかりになりました。
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地盤改良工事 東山の家2

建物解体後に敷地内の6箇所で地盤調査を行った結果、地盤の強度が建物を支えるには少し弱いことがわかりました。住宅の地盤改良は一般的に、表層改良工法、柱状改良工法、鋼管杭工法などありますが、今回は柱状改良工法で地盤を補強することになりました。 狭い敷地のため、プラントの設置や残土処理の必要がない乾式柱状改良工法でおこなっています。直径50センチのドリル(オーガ)で支持地盤まで掘削し、セメント固化剤を掘削土と撹拌しながら杭状の改良地盤を作る工法です。地下水が無く、掘削面が所定の深さまで崩れずに自立する必要がありますが、施工状況の立会をし問題なく工事が進んでいることを確認しました。
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地鎮祭 東山の家2

更地になった敷地に建物の大きさに地縄を張り、建物の配置の確認と地鎮祭を行いました。 地鎮祭は、土地の神を鎮め、工事の無事を祈る儀式です。一般的には神式にて行われるため、地域の神主さんにお祓いをしてもらいます。 施主・施工者・設計者が集まり、着工の第一歩目がスタートしました。
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プレカット施工図チェック 東山の家2

現在、ほとんどの木造住宅の構造部材は、工場のプレカットによって加工されます。大工さんの手加工による墨付け・ほぞ加工などの作業が機械が自動的に行うため、職人の技術の継承という視点では問題がありますが、職人の技量によらない正確で短期間の加工が可能です。 そのため、プレカットの施工図のチェックが加工の全てを決定する重要な業務です。設計図と照らし合わせて、部材寸法や納まりの確認をしていきます。不明な箇所は施工業者と打ち合わせて問題点を解決します。
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既存建物解体完了 東山の家2

既存建物の解体工事が終わりました。建物がなくなると空が開けて、敷地が広く感じられます。これから地盤調査を行い、地盤の強度を確認してから建築工事が本格的に着工します。
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既存住宅の解体 東山の家2

施主のご家族の仮住まいへの引越が済み、いよいよ工事に取りかかります。数日前まで住まわれていた住宅を、解体業者さんの手によって取り壊していきます。前面道路が4mにも満たない狭い住宅地で、目の前の電柱も作業を困難にしています。
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確認申請の手続が完了しました 東山の家2

建物を建てるためには、市の建築指導課(または民間の検査機関)へ書類と図面を提出して、建築基準法に適合した設計であるかどうか審査を受ける必要があります。建築士として正当に設計をして図面を書いていても、些細な法の解釈や、図面の表記上の指摘を受けて訂正(法に適合していないという指摘ではなく、法に適合していることの根拠を明記するように)をすることもあります。 今回も大きな問題点もなく、無事に期限内に確認済証が交付されました。一般的な木造2階建て住宅では、設計内容に問題がなければ7日で確認済が交付されることになっています。規模や用途によっては35日、その他条例に基づく申請も必要であれば、それ以上の申請期間が必要になります。
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工事契約立会い 東山の家2

建設会社へ見積依頼をして約2週間で見積書が出てきました。その後、相見積もりの中から一番可能性のある施工会社に絞って、個別交渉に入ります。個別交渉と言っても、無意味な値引きを要求するわけではなく、見積明細書のひとつひとつの項目の数量、金額が適正かチェックをして、予算オーバーした項目を洗い出して設計変更案をつくります。 クライアントと施工会社との打合せを重ね、大きな仕様変更もなく金額がまとまり、無事工事契約にいたりました。 写真は見積書のチェック途中の様子。写真の上側は施工会社の見積書。下側は家山真建築研究室で作成する見積変更案の検討書類
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景観計画区域内行為の届出書提出 東山の家2

先日、見積依頼をした見積書の提出を待つ間に、申請関係の書類を作成しています。 金沢市では、平成21年(2009年)より、景観法に基づく新しい景観条例が施行され、金沢市全域を景観計画区域と定められ、地区ごとに細かく景観形成基準が定められています。 東山も伝統環境保存区域に指定されて、建物の形態と色彩について定められており、設計段階から色彩計画をしっかりと、しておく必要があります。 事前に市役所の景観政策課と色彩の許容範囲を打ち合わせた上で、こちらで選定した何色かのサンプルをメーカーから取り寄せて、クライアントに確認をとってから図面にまとめ提出しました。 街並みを保全していくためには、古くからの建築様式や材料を使うことが良いことだと思いますが、現代のライフスタイルや建設コスト、耐久性、デザイン性などから、より広い選択肢の中から選ぶ必要があります。
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実施設計完了 東山の家2

ゴールデンウィーク前に何とか実施設計を終え、連休中に図面の見直しと訂正を行い、連休明けに建設会社へ見積依頼図面を渡しました。通常は相見積もりと言って、数社に同条件で見積を依頼して施工業者を選定します。 今回は工事規模などから適切と思われる、事前に参加の意思を確認した建設会社2社に見積を依頼しました。 相見積もりも、入札と同じように最低金額を提示したところに決まることが多いのですが、当事務所では見積明細書の他に、工程表と予定現場代理人の経歴書の提出をお願いしています。 相見積もりは、競争原理が働くため金額が抑えられることは確かですが、使用する製品や金物の品番は明細に設計図で指定してあるので大きな金額差が出ることはあまりありません。一般的に相見積もりで大きな金額差が出るのは、競争原理によるものではなく、不明確な設計図によるものだと思います。 今まで、極端に安い金額や高い金額の見積書を受け取ったことがありますが、安いものは設計事務所の仕事に慣れていない施工者が図面を読み切れないため適切な金額が入れられない場合であったり、高いものは受注の意思が無い(忙しいため受注できな...
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設計監理契約をしていただきました 東山の家2

最初のプレゼンテーションで、多少の修正要望をうかがい第二案を提示しました。結局、第一案のプランの方向性に戻り、その修正案の第三案を基に設計監理契約を結んでいただくことができました。 竣工予定、仮住まいなどの予定から、ゴールデンウィークまでには実施設計を完了するというタイトなスケジュールです。かなり詰めて計画案を作成していたため、ほぼ基本設計完了に近い状態に図面がまとまっています。1ヶ月半で実施設計が終わるように、がんばっていきたいと思います。 設計監理業務、設計監理報酬については、家山真建築研究室web/業務案内で説明してあります。
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基本計画案検討 東山の家2

金沢市の東山にある住宅の建替え計画です。 4m以下の前面道路と、両側には隣家が建ち並んだ悪条件です。基本的に平屋建てという要望の住宅のため、3Dで日照シミュレーションを行って居住性の確認をしています。googleマップから切り出した地図上に重ね合わせて、近隣の建物ボリュームを立ち上げて影の様子を確かめます。 南側隣地には2階建ての住宅があるため、どうやっても冬には1階のリビングに日差しが入りません。2階の納戸に吹抜を設けて、間接的に日差しを得るプランで最初のプレゼンテーションを行いました。