建築論

業務日誌

地鎮祭を行いました 円光寺の家

春分の日の午前中、地鎮祭を行いました。郊外の住宅地ですが、建ぺい率いっぱいの敷地です。既に隣の敷地では別の建築会社による住宅も工事中です。 工事中の安全を祈願して、明日から本格的に工事に着手します。 奉献酒は、いつも「加賀鳶」と決めています。なんとなく、縁起が良さそうな名前だからです。のし紙の表書きは、以前は達筆の酒屋さんに書いてもらっていましたが、事務所を今の場所に引っ越してからは近くの、めいてつエムザのお酒売り場でお願いしています。以前一度だけ、金沢市内の大和百貨店の酒売場で表書きをお願いしたら、プリンターでのし紙をプリントアウトして貼り付けられたので、その帰り道に文具屋に立ち寄り、のし紙を買って帰り自分で筆ペンで書き直しました。 どんなお酒でも、印刷された文字でも、神様は平等に扱ってくれるでしょうが、やはり縁起物なので、こだわりたいところです。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|見積依頼~調整 円光寺の家 業務日誌|最初の基本設計打合せ 円光寺の家 業務日誌|地鎮祭 東山の家2
コラム

コラム035|直感力で答えを見つけ出す

最初の直感が大切 人との出会いや、お気に入りのものなど、いろいろ検討した結果第一印象で気に入ったものに戻ってくることは良くあることですね。 設計でも、最初の提案から打合せを重ねるうちに計画案が変更していきますが、最終的に第一案に戻ってしまうことも良くあります。建築の設計は、クライアントの要望や法的な条件を、ただ単に積み上げてできるものでは無く、さまざまな条件から問題点を見つけ出す作業でもあります。その最初の直感で出した案が最終的に気に入ってもらえると、出した答えが正しかったと嬉しくなります。 末町の家のリノベーション 要望をうかがって、最初に出した提案のスケッチです。和室の続間と洋間のダイニングキッチンがある一般的な木造住宅のリノベーションですが、壁面や家具のパネル化によって要素を単純化し、現代の生活に合うようにスッキリとした空間にしました。大きな間取り変更をしないで工事費も抑える提案です。 提案スケッチの右上のLDK部分です。造り付けソファーは無くなりましたが、ほぼ計画通りになりました。 提案スケッチの下の図をキッチン側から見た写真です...
コラム

コラム017|住まいのあらゆる要望に、「100%+α」で応えたい

事務所の資料など整理して出てきました。独立して間もない頃の住宅情報誌のインタビュー記事です。(ちょうど11年前) 当然のことですが、今と基本的な考えは変わっていません。 ---以下、掲載記事より--- 住まいのあらゆる要望に、「100%+α」で応えたい。 「その家で暮らす方々の“満足”を最優先したい」 -家山さんは、住まいのジャンルや工法には特にこだわらないとお聞きしたのですが、それはどうしてなんですか? 家山)住宅の場合、何よりも「その家で暮らす方々の満足が最後先!」それが私のポリシーです。得意分野はあって、当然ですが”俺はこの工法だ”的な建築家のスタイルをクライアントに押し付けるのは、おかしい、というか本末転倒だと考えます。 -クライアントのいう通りの設計ということではないですよね? 家山)もちろんです(笑)。私の場合、要望は一旦全てお聞きしますが、コストや納期なども考慮した上でプロとしての付加価値(+α )を加えてクライアントに最も相応しい住まいを、白紙の状態から設計します。クライアントの数だけ、思想の住まいがある訳ですから。 ...
コラム

コラム001|設計という仕事

設計とは問題を解決すること 建築の設計とは、建築主の要望(必要諸室、予算、ライフスタイル)をはじめ、敷地条件(広さ、方位、法規制)、周辺環境(街並み、場所性)など多岐に渡る与条件の中から問題点を見つけだし、それに対する答えを見付けることだと思っています。 設計のことを「建築のデザイン」ということもありますが、一般的に「デザイン」という言葉は、きれいに飾り立てる付加的な装飾と捉えられている場合もあります。本来、デザインとは「ある一定の用途をもつものを作ろうとするとき、それが用途にかない、しかも最も美的な形態をもつように計画・設計すること」であり「ある目的に向けて計画を立て、問題解決のために思考・概念の組み立てを行い、それを可視的・触覚的媒体によって表現・表示すること」(デザイン小事典:福井晃一編,ダヴィッド社)とされています。 設計者に求められるのは、流行の形態を真似ることや自己表現ではなく、与条件の中から見つけだした最適な空間を提供することなのです。 どんな家を望んでいるのかまだはっきりとしない場合でも、建築主の要望を引き出すためのコミュニケ...