建設工業新聞2005-03-03掲載されました
ライフスタイルをたかちに 「設計という行為の中でやりたいことはいっぱいあるが、まず施主に満足してもらうことが一番大切。その人のライフスタイルをかたちにしたい」と話すのは、家山真建築研究室を主宰する建築家の家山真氏。 「こつこつ住宅や店舗をつくるのが自分の仕事。施主の要求を満たす中で、言いなりになるのではなく、デザインや生活の工夫を提案したい」と常々考えている。 そんな思いを体現したのが、金沢市大野の醤油蔵をショールームに改修した作品だ。古い蔵の外観はほとんどそのままに、内部に白木を多用し、新旧を対比させた。「白木でつくったブースを並べることで、醤油樽のイメージを演出した」という意欲作。 富山県福岡町の住宅では、雨や雪を防ぐ実用的なゲートをデザイン面で強調し、「散居村」にある住宅のイメージを演出。金沢市大桑のアトリエでは、間柱をそのまま活用して本棚をつくり、蔵書の多い施主に喜ばれたそうだ。 「建築は、住む人や使う人のライフスタイルがあって成立している。それを具体化していくのがわれわれの仕事。その中で、建築家としてプラスアルファの付加価値を付けていくことが腕の...