業務日誌

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上棟翌日は屋根下地工事 南砺市の家

上棟翌日は悪天候です。急いで屋根の始末に追われる大工さん。屋根野地板は構造用合板24ミリをN75釘150ピッチで留めていきます。以前は、12ミリの構造用合板を使っていましたが、24ミリの厚板合板の方が屋根面の剛性が高まり、建物全体がしっかりとしますので現在では標準仕様で使うようにしています。工事が進んで隠れてしまうところは工程写真で記録しておきます。 厚板合板を留める釘は、通常の50ミリではなく75ミリの「N75釘」を使います。こちらも仕様通りの材料かどうか確認します。釘打機で使う釘なのでロール状につながっています。 構造用合板の上に、インシュレーションボードを張って、ブルーシートで養生して後は板金屋さんの出番です。ガルバリウム鋼板の屋根の場合は、合板の野地板の上にインシュレーションボード(木質繊維を固めたボード)を張ることによって、金属屋根の雨音を和らげたり、断熱性能を高めることができます。もちろん野地板の下には90ミリの断熱材が入っているので、あくまでも付加的な効果を期待しての工事です。
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晴天の上棟です 南砺市の家

天候にも恵まれ、上棟しました。平屋のため、高さは低いですが、幅26mの細長い建物です。 リビングの勾配天井は、屋根垂木がそのまま見えるようになっています。軒先は垂木成を120ミリに落とし、先端もシャープに見えるようにテーパー加工指定あります。 明快な構造体です。
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基礎コンクリート1週強度試験 南砺市の家

南砺市の家の基礎コンクリート強度試験です。現場で採取したテストピースの1週目(7日)強度試験です。コンクリート強度は4週(28日)経過後の強度をいうのですが、コンクリート打設から4週間後には工事が進み、それまで強度の確認ができないので1週強度から4週強度を推定してコンクリートの品質管理をします。 4週強度=1週強度×1.35+3 =18.9×1.35+3 =28.5 となり、設計基準強度の21N(温度補正をしているので24N)を越えているのでOKとなります。同様に基礎立上り部分の1週強度も22.2Nとなっているのを確認しました。 こちらは現場監督に試験の立会をお願いしました。 4週間後には再度、強度試験を行い確認をします。前回の1週強度から4週強度の推定式通りの数値が出ています。こちらは、監理者の私も現場監督と共に試験の立会をしました。
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土台敷き 南砺市の家

週明けの上棟を前に、土台と根太が設置されました。
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基礎コンクリート打設 南砺市の家

南砺市の家、基礎コンクリートの打設です。 生コンの品質管理のためスランプ値、空気量、塩化物量の測定をしています。設計の仕様通りのコンクリートが納品されているかどうか現場で確認してから型枠に打設します。 敷地の外では、市の道路建設と反対側の敷地の造成工事が並行して進められています。
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基礎配筋検査 南砺市の家

南砺市の家の基礎配筋検査を行いました。設計図通りの本数とピッチで鉄筋が入っていることを確認することはもちろんですが、鉄筋の材質についても仕様通りか確認します。規格証明書(書類)で確認する方法もありますが、現場で鉄筋のロールマークを見れば一目で確認できます。写真は強度(SD295A)と直径(D13)、製鉄会社(Vマーク=大谷製鉄)を確認することができます。メーカーによっては、分かり難い表示方法もありますが監理項目の重要な事項です。
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地鎮祭 南砺市の家

南砺市の家、いよいよ着工です。地鎮祭で土地の神を鎮め、工事の安全を祈る儀式を行いました。 地鎮祭の後は、施主と共に地縄確認をしました。図面通りの配置を敷地内に実物大で縄を張って確認をします。
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計画道路建設中 南砺市の家

南砺市の家の敷地は、写真左側の既存道路と、現在工事中の計画道路に挟まれた東西に細長い三角形の敷地です。 田んぼが広がる田園地帯でしたが、工事中の道路に面する計画地において、既存の文脈を読み取って計画するには難しい敷地です。道路の建設工程が、敷地内の建築工程に影響するため、市役所との打合せを密にして計画を進めています。
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地盤調査の立会 南砺市の家

住宅の計画地でスウェーデン式サウンディング試験を行いました。ロッドに加える荷重とハンドルの回転量で地盤の強度を測定します。最近は機械でロッドを貫入させる調査会社が多くなっていますが、今回は手動式で8ポイントの計測。 ハンドオーガで土のサンプルも採取してもらいました。現状地盤から約1mはシルト質の軟弱地盤。それ以深は礫(れき)のしっかりとした地盤ということがわかりました。 調査結果を基に、地盤改良と基礎の設計をおこないます。 敷地周辺は、散居村の風景が残る田園地帯です。
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アートギャラリー実施設計中 尾張町計画

現在、実施設計中。 アートギャラリーの新築計画です。ほぼ設計が固まってきました。 敷地背後には、明治期に建てられた旧い土蔵が残っています。この土蔵を敷地内に取り込んでの計画です。
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埋蔵文化財の試掘 尾張町計画

本年度(2011年)より金沢市の旧城下町区域内で建築工事を行う際に、埋蔵文化財の調査が必要になりました。計画地において埋蔵文化財の有無を、金沢市が試掘を行って確認します。 今回、金沢市の試掘調査に立会を行いました。1mほどミニユンボで掘って、地中の状況を確認します。幸いにも(?)何も遺跡らしいものは出てこなく調査は終了しました。旧い茶碗のかけらなどの遺跡が出た場合、事業者の費用負担で発掘調査が必要になるそうです。
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照度測定 石引の家

石引の家のリビングです。家具などきれいに納まって、生活に馴染んできました。竣工後、しばらくしてから夕飯をご馳走になったついでに照度測定をしてきました。下の写真は別な日に撮影したものですが、実際には、夜間に外光の影響のない時間帯に測定しています。 設計時の照度計算では、リビング床面で平均125lx(ルクス)の計画です。 実測値では150~250lxといったところでしょうか。リビングの団らんにおけるJIS照度基準は150~300lxです。大体予定通りです。全般照明は蛍光灯を使っていますが、テレビの前にある二つの小さなダウンライトはダイクロハロゲンを使っています。ユニバーサルタイプ(向きを変えられるダウンライト)を使っているので、本当はテーブルの上を照らすつもりですが、まだ調整してありません・・・。ちなみに調光をMaxにしたダイクロハロゲンの直下照度は1800Lxです。
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エアコンの消費電力測定

ワットモニター(サンワサプライTAP-TST8)で、自宅のエアコンの消費電力を測定してみました。暑い日が続くとエアコンの消費電力も気になりますね。寝室のエアコン(三菱電機MSZ-SV25R/2005年製/冷房能力2.5kW)を測定。 待機電力:0.6W から、1°ずつ設定温度を下げていくと 設定28°:187W 設定27°:257W 設定26°:395W 設定25°:422W 設定24°:557W 設定23°:581W 設定22°:585W 設定21°:604W 設定20°:611W 設定19°:612W 設定18°:614W 室温が安定すると(室温27°、湿度44%) 設定27°:257W→189Wに下がり さらに設定温度を1°上げると 設定28°:187W→16.2W(送風状態)になりました。 (ちなみに扇風機は26.5Wで、エアコンの送風状態の方が消費電力が低かったです) 夜間10時間ほどエアコンを点けたままで約25円の電気代。思ったほど電力を使っていないことが分かりました。暑い夜は我慢しないで、設定29~30°にして点けっぱなしにし...
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リノベーション住宅が竣工しました 石引の家

石引の家が竣工しました。家型を積み上げた建築をイメージしたわけではなく、最初からこんなカタチをした住宅の改修です。 既存の瓦葺きの軒を切取り、単純な形態にした上で一文字葺きのガルバリウムで包み直しました。 内部は無垢のカバフローリングと和紙貼の内装。造作家具のキッチンを壁面に組込み、間仕切りを撤去した18帖のLDKを中心とした住宅です。 設計事例 こちらもご覧ください 石引の家
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手仕事の痕跡が残るガルバリウムの外壁 石引の家

現在改修中の住宅です。外壁はガルバリウム鋼板の一文字葺。角波スパンドレルのような工業製品的なものではなく、職人の手仕事があらわれる葺き方です。工業化、規格化が進む建築の中で、このような部分があるとほっとします。 きれいに納めるために、外壁に出てくる換気扇のフードなどの位置も、一文字葺きの割付に合わせて寸法を指示しておく必要があります。色も指定色で、ガルバリウムと同色で仕上げてもらいます。
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8年間の設計監理 八幡の家

2003年から設計に関わっている八幡の家です。土蔵の改修から始まり、渡り廊下の復元、母屋の改修と居住空間の改善を長期に渡りおこなってきました。途中、市の保存建造物や登録文化財の指定などを受け、補助金などをいただきながら進めてきました。建物はまだまだ手を入れる箇所が残っていますが、大きな改修は一段落したようです。クライアントも裏山の生い茂る竹林や雑木を切り開き、周辺環境を整えながらライフスタイルを楽しんでいます。 上の写真は八幡の家全景(左側は八幡の土蔵。右側は母屋の八幡の家)。下の写真は八幡の家のオエから改修したリビングスペースです。薪ストーブを設けています。 裏山で切り出した雑木は薪ストーブの燃料として使われています。 設計事例 こちらもご覧ください 八幡の土蔵 八幡の家
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全面ゴトクのハーマン製ガスコンロ

石引の家では久しぶりにキッチンにガスコンロを設置しました。最近はIHを希望される方が多いのですが、このお宅はロジェールの全面ゴトクになったものが希望でした。 2009年の10月より、ガスコンロの全ての口に安全センサーを付けることが義務づけられたため、海外メーカーのほとんどが日本国内で販売停止。日本の法律だけのためにデザインを変更することができないようです。よく似たタイプをハーマンで見付け、これを採用しました。火力つまみがトップにある形状は海外製のコンロの雰囲気です。細かい調整つまみや魚焼きは全面パネルに隠れています。 関連記事 こちらもご覧ください 石引の家
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古民家と共に時を刻んだ古時計 八幡の家

改修工事の打合せにうかがった時、施主に見せていただいた古時計。アメリカのニューヘブン製の掛け時計です。この家が建った明治期に購入したものだそうです。まさに「大きな古時計」のように、もう動かなくなっていたものを、金沢市野町にある「匠 亞陀(あだ)」にて修理したそうです。金沢に古時計専門の修復をおこなう職人がいることを初めて知りました。建築や工芸と同じようにアナログ(機械式)のものは、故障の原因を見付けパーツを取り替えることで蘇ることができるのだと思います。古民家の柱に掛けられた時計は、違和感なく空間にとけ込み、心地よい振り子の音が響きます。
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竣工しました 桂町会館・大野町の家・神田の家

11月は現場の追い込み。3件同時に竣工しました。 一つ目は「桂町会館」 土地区画整理事業地区内の調整池の上に建つ、町会の会館です。大雨が降ると水没する建築です。 二つ目は「大野町の家」 大正末に建てられた土蔵を活かした、玄関とリビング空間のリフォーム。土蔵の前の帳場を接客空間・ミニギャラリーとしています。 三つ目は「神田の家」 1階が自動車修理工場。2階が住宅の併用住宅。ECP版(押出成形セメント板)に木格子のコントラストが住宅らしさを表現。 関連記事 こちらもご覧ください 桂町会館 大野町の家 神田の家
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小屋組ができました 桂町会館

屋根垂木、野地板の一部が張られ、空間が把握できるようになってきました。屋根は1.2mのゆったりとした軒の出が25m直線で連続しています。 4間(7.28m)の空間を架け渡す梁は、H形鋼の鉄骨で補強してあります。木造建築ですが、部分的に鉄骨を使って大空間を実現することも可能です。