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現場打合せ 末町の家

職人さんの作業がお休みの日曜日に、現場でクライアントと打合せをしました。ベニヤ板をテーブル代わりに、クライアントご夫妻と現場監督で仕上げ材の決定や工程の確認をしました。 じつは、着工してからクライアントが現場を見られるのは、今回の打合せが初めてです。現在、県外に住まわれているため頻繁に現場打合せができないのです。以前(10年ほど前)にも、同じようなことがありましたがメール、電話、FAXでのやり取りで無事に工事を完了しました。 現在は、facebookやスマホのメッセージで気軽に写真添付をして、ほぼリアルタイムで内容を確認できます。現場状況を細かく確認できないクライアントとの意思の疎通のため、今回は専用の打合せ用blogを作って、工事の進行状況の報告や打合せ図面をアップして、それを基に電話で打合せをする体制を作りました。もちろん、IDとパスワードを入力しないと中を見ることができないようにしてあります。 実施設計の後半からこの体制を整えたのですが、blogに図面と画像をアップして、カタログのリンク先URLを張っておけば直接メーカーサイトへ飛...
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建具取付 並木町のマンション

内装のクロス貼りと並行して、建具工事が進行中です。 バルコニーに面する大きなアルミサッシの内側に樹脂製のインナーサッシと障子戸を取り付けました。既存のアルミサッシは大開口の開放的な作りですが、建てた当時からのシングルガラスのため温熱環境が悪く、内側の樹脂製のサッシで冷気を遮り、さらに無機質な樹脂サッシを隠すように障子を設けました。マンションの場合、外壁や窓は共用部分のため所有者であっても改修することはできないので、専有部分の窓の内側で対処する必要があります。 カーテンも取り外してスッキリとした窓廻りになりました。障子に差し込む日差しが楽しみになるリビングになりそうです。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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家具の取付 並木町のマンション

マンションのリフォームも最終段階です。壁面の収納家具とキッチンが取り付けられました。 キッチンカウンターと出窓の窓台を人工大理石の天板で一体化させます。 トイレも手洗いカウンターが取り付けられました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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床暖房・フローリング張り 末町の家

床暖房パネルが設置され、フローリングも張り始めました。 タモのフローリングです。床暖房を設置してあるので無垢材のフローリングでは無く、合板の表面に本物の木材を貼り付けた複合フローリングですが、表面の木材(単板)は2ミリの厚みがあるものです。 割付施工図を基に、きれいに張ってもらいました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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現場打合せ 末町の家

大工さんを交えて、現場監督と打合せをしました。 設計監理者は、クライアントと施工者の間に立って設計意図や要望を伝え、正しく工事が行われているかチェックする役割がありますが、現場監督は職人と設計監理者の間に立って、各業種毎に作業内容を割り振って工事がスムーズに進むための重要な役割を持っています。 浴室、洗面所廻りの外壁の下地の腐食が激しく、その部分の外壁を撤去することになりました。改修工事は現場の確認と問題点に対する素早い判断が必要です。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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マンションのリノベーション 並木町のマンション

マンションのリノベーションが着工しました。 リビング空間を中心に、間仕切や柱型で凹凸のある平面空間をスッキリとまとめる計画です。既存のキッチンと収納家具、間仕切壁が撤去されました。 撤去したキッチンは、ドイツの高級キッチン「bulthaup(ブルトハウプ)」。以前、TOTOが輸入販売していたもので、景気の良い時代に作られたことがうかがえます。 新しいキッチンの配管のために、こんな隙間に設備屋さんが潜り込んで配管を接続していました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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竣工しました 東山の家2

東山の家2も、金沢市の完了検査を受け無事竣工しました。先週末には施主家族も引越をされて新しい住まいで生活されています。 建設地の金沢市東山は、細い街路に狭い間口の宅地割りの住宅が建ち並び、伝統環境保存区域に指定された景観上も重要な場所です。建築の形態や屋根、外壁の色彩なども条例で規制されています。 外壁の仕上げは条例の基準に適合する範囲の色彩で、正面はジョリパットの目地無し左官工法、側面はコストバランスを考えてジョリパットの吹付工法で仕上げています。安易に基準に適合する色のサイディングを張って終わりでは無く、素材感のある仕上を使うようにしました。 屋根はガルバリウム鋼板葺きで、玄関ポーチの前には庇を出して、迎え入れる玄関としての表情を出しています。庇の出幅と同じだけ隣地側の外壁を延長した防火壁として玄関ポーチ内の外壁と玄関戸が延焼ラインにかからないようにしています。準防火地域では、通常隣地境界から3mの範囲は防火構造の外壁と、防火戸(網入りガラスのアルミサッシ)を設置する必要がありますが、飛び出した壁と庇で隣地から3m以上の距離をとっています。...
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解体工事が終わりました 末町の家

既存の床は、廊下、たたみ、台所、それぞれ高低差があり、レベルをフラットに揃えるのと床下に断熱材を入れるために、一度床を全て撤去しました。 壁の内装材も剥がされ、土台の腐食など構造体のチェックをしていきます。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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照明計画の検証と建具の取付 東山の家2

照明器具の配置と、機種の選定のためにシミュレーションした結果が適切であったかどうかの検証です。 室内に必要な照度が確保されているか、色の分布で示しています。赤色が明るく、青色が暗い部分です。 リビングは全体的に150Lx(ルクス)を目標に計画しています。照明器具は、デザイン的に主張の無い小さな口径のLEDダウンライトと、ボール球のライトを天井に付けています。 太鼓張り(桟の両面に障子紙を張ったもの)障子の光の透過によるシルエットもうまく出ています。 玄関戸も取り付けられました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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解体工事が始まりました 末町の家

計画を進めていた「末町の家」の現場がスタートしました。築30年の住宅のリノベーションです。 まずは壁や床の撤去作業です。テレビ番組のように設計者が解体作業をすることはありません。専門の解体業者によって作業が進められます。 和室の解体状況です。壁には、今の基準には満たない薄いグラスウールの断熱材が入っています。床下と天井(屋根)には断熱材は入っていませんでした。現在は断熱材で囲まれた住宅があたりまえとなっていますが、ここ30年で断熱に対する考えが大きく変化したことがわかります。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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竣工間際の追い込みです 東山の家2

今月末の引渡を目の前に、各業種の職人さんが現場で作業に追われています。 外では電気、設備の機器取付や調整。こちらはエコキュートの設置工事。
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外壁ジョリパット塗 東山の家2

道路側正面の外壁仕上げはジョリパット塗りの目地無し工法です。 前日までに下地パネルのジョイント部分をパテとジョイントテープで処理をして既に下準備ができています。 下塗りの後、パターン仕上げの試し塗りを確認してから、壁全体を仕上げてもらいました。 雨の降る中、足場が解体され建物の全貌が見えてきました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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施工図のチェック 東山の家2

建物を建てるためには、設計者の書く「設計図」のほかに、施工者や専門工事業者の書く「施工図」があります。 総合的に書いてある設計図の中から必要な、各専門業者が製作するパーツを施工上の納まりや現場寸法を考慮に入れた図面を「施工図」として施工者から提出されます。それを設計監理者が内容をチェックして、問題が無ければ製作に入ります。 建具枠などの造作材の納まりは、設計上の重要なポイントなので、自分でも大きなスケールで書いて確認をします。全体の関係はCADで作図済みなので、部分と部分の関係を他の関係要素を考慮しながら書いていきます。考えながら書く場合は手書きのほうが素早く書くことができます。 写真右側は施工者から提出された、玄関廻りの石の加工図。左側はそれをチェックするために必要な枠廻りの図面です。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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階段がつきました 東山の家2

階段が付きました。 階段の段板を支える「ささら」を、何度か設置する場所に当てて微調整をしています。 手摺を取り付けるための壁下地も入れて、完成です。
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内装仕上げ 東山の家2

フローリングが現場に搬入されました。ホワイトアッシュという樹種の自然塗料仕上のフローリングです。床暖房に対応した製品のため、芯材は合板ですが表面の2ミリは本物の木です。2ミリというとすごく薄いと感じるかもしれませんが、建材で2ミリの単板貼りは厚い方です。 自然の木から作られているため、色むらや木目のばらつきは避けられません。大工さんの計らいで、一度全ての梱包を開き、リビングや玄関の主要なところにはきれいな材料を選別して張ってもらいました。 部屋を仕切る建具はハンガードア(吊戸)で床のレールが無いため、部屋毎に途切れること無く、フロア全体にフローリングがつながります。そのためフローリングの張る位置決めは重要なポイントです。玄関で靴をぬぐ玄関框(かまち)を割付基準として、他の部屋でも半端な細い材料が入らないように框の寸法を調整して納めてもらいました。 各部屋では、壁と天井に石膏ボードが張られています。通常の石膏ボードは黄色っぽい紙が張ってあるのですが、洗面所や台所の前には緑色っぽい紙が張られた防水石膏ボード(シージング石膏ボード)が張られています。表面の紙と芯の石...
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外壁の水切とベントキャップ 東山の家2

外壁の仕上は、ジョリパット仕上です。正面の道路側は左官屋さんがコテで塗る目地無し工法ですが、側面はあまり見掛りとならないため、コストダウンを兼ねて吹付仕上げとしています。同じ仕上げ材料でも、施工方法によって施工価格が異なるため適材適所で使い分けます。 より安価な仕上に塗装済のサイディングという選択肢もありますが、無機質な素材感に違和感を感じるためジョリパットの仕上を選択しています。 土台水切の納まりも、外壁がシャープに見切られるように返しを付けた納まりとしています。毎度、板金屋さんから単純な箱形の水切にしても良いかと聞かれますが、設計図に明記してある通りに施工してもらいます。基礎のコンクリートとの馴染みもこの方が良いと思っています。 外壁には換気扇の空気の出口を覆うベントキャップも付けられています。これは規格品を使うことになりますが、デザインと性能のバランスのとれた製品を設計図で指示してあります。 外壁の吹付前の現場チェックで、図面と違う製品が付けてあったため取り替えてもらいました。施工者の良かれとの判断で防虫網付のものになっていますが、...
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浴室水栓のメンテ 神田の家

6年前に竣工した住宅のクライアントから「浴室の水栓のメッキが剥がれた」と電話がありました。実は3年前にも同じ現象が起きて、一度、部品の交換をしてもらっています。3年前の時には、建設会社に連絡しても10日以上、何も対応してくれず、再三の連絡でようやく動き出した経緯もあって、今回は建設会社へ連絡をしたときに、設備機器を納入した代理店から連絡をしてもらうことにしました。 すでに生産中止の商品であることと、数年で同じ現象が起きたことから、代替品の有無と、同様な現象がメーカーに報告されていないかの確認を依頼しました。すると、TOTOメンテナンスから当方に連絡があり、こちらが修理依頼者として申し込むことになりました。建設会社経由で修理依頼してもらうのが本来の流れですが、早急に問題解決することが先決だと思い、当方から修理依頼をしました。翌日にはサービスの人が現場確認に来られて、その後部品の交換、修理完了。動きがあるたびに逐一FAXで連絡が入り、進行状況が手に取るように分かります。結果、無料修理でした。最初の訪問時も、当方に連絡が入ったため立会をしました。 ついでに、割れた...
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石膏ボード張り 東山の家2

壁の下地を入れた後、内装の石膏ボードが張られました。石膏ボードは石膏を固めて両面を紙で包んだ材料で、安価な不燃材料で、ほとんどの建築の壁や天井に使われています。2階の納戸はコストダウンのために石膏ボード素地のまま、クロスや塗装をしないままの仕上です。黄色っぽい紙の色が、柱や梁の木材と調和して柔らかい感じがします。 クロスなどで仕上げてしまえば石膏ボードを留めるビスは隠れてしましますが、素地仕上げの場合はビスがそのまま見えてしまいます。縦横のピッチが一定となるように、大工さんはベニヤ板に穴を開けてビス位置の定規を作ってきれいに留めてくれました。 通常はコンプレッサーで連結ビスを手早く留めていくのですが、ビスが食い込みすぎないようにインパクトドライバーを使って一本ずつとめていました。コストダウンのはずでしたが、大工さんの作業を考えるとビニルクロスを貼るよりも、こちらの方が丁寧な仕事だったようです。 石膏ボードは3×6版(910×1820ミリ)を使うことが一般的ですが、今回はボードのジョイント部分が少なくなるように、3×8版(910×2420ミリ)で...
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断熱材が入りました 東山の家2

今回、壁の断熱材は「高性能グラスウール16K」を使用しました。当事務所では、特定の断熱施工方法にとらわれずに、適材適所で材料の選定を行っています。最近では、「グラスウール」といえば、ほとんど「高性能グラスウール」で、従来のグラスウールよりも断熱のために、たくさん空気を含むことが出来るような細い繊維になっています。繊維状になった断熱材の内に湿気が入らないように、防湿フィルムでカバーされています。 大工さんの丁寧な仕事によって、その防湿フィルムが連続するように間柱にきれいにとめてありました。 屋根はスタイロフォームによる断熱です。
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外壁の透湿防水シート施工 東山の家2

アルミサッシが取り付けられました。窓やドアのことを開口部と言いますが、まさに壁に穴を開けて、そこにサッシを取り付けているため漏水の弱点になります。雨漏りは屋根から・・・と思いますが壁からの雨漏りも油断できません。外壁には「タイベック」と言う透湿防水シートを張り巡らせています。透湿防水シートは、外部からの水滴は防ぎ、建物内からの湿気は外に出す働きをしています。レインウェアの「ゴアテックス」のように、水をはじいて、中が蒸れない素材です。 しかし、「タイベック」もアルミサッシとのジョイント部にはどうしても隙間ができるため、専用の防水テープで一体化させています。それでも隙間から入った水を建物内に入れないために、窓枠の下には樹脂製の「ウエザータイト」を入れて水の浸入をブロックします。 コーナー部も一体成形のため、従来の防水シートをテープで留める施工方法より簡単で確実です。 内側から見ても、樹脂のカバー材が堤防のように立上り水の浸入を防ぐ構造になっています。 仕上げてしまうと見えなくなる部分ですが、見える部分のデザインだけではなく、見えない...