大場町のアトリエ

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大場町のアトリエの1年検査

昨年、設計監理を行った大場町のアトリエの1年検査を行いました。建物の各部が馴染んだ頃に点検をして是正工事を行います。1年検査では、建物の検査だけではなく、雑談の中から1年間過ごした暮らしぶりも再点検します。
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土蔵のリノベーション竣工しました 大場町のアトリエ

土蔵を、作家のアトリエにリノベーションするプロジェクトも完了しました。建物本体は極力手を加えずに、床組のやり替えを含めた内装工事が主な工事内容ですが、トイレやキッチンの設置もあるため、約3ヶ月の工期でした。 ひとつの大きな空間を、水廻り部分を仕切りキッチンとトイレ空間を確保し、制作の場となる工房スペースと、ショップスペースを緩やかに区切った空間をつくりました。右側に開けた開口部が蔵への出入口となる部分です。正面のガラスの引戸で仕切られた部分がキッチン。キッチンの背面収納は2階への階段を隠しています。 ショップスペース上部は吹抜となっており、2階からペンダント照明を吊り下げています。ペンダント照明は陶器製のモーガルソケットに裸電球を付けただけの素朴な照明器具にしました。ショップスペースは他の部分より60ミリ床レベルを下げ、工房を訪れた客の動線を緩やかに制限しています。 ガラスのスクリーンで囲まれたキッチンは、クライアントの使い勝手に応じてシンクの位置や大きさ、収納を打合せをして家具工事で作成しました。制作と生活が一体となった空間のため、キッチンは閉鎖的に...
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ペンダント照明の光源の確認 大場町のアトリエ

内部のクリーニングも終わり、建具の塗装をしている段階です。それと合わせて照明の光源の確認です。工房の吹抜の照明は2階から吊り下げたペンダント照明です。白い陶器製のモーガルソケットを黒い丸打コード(こたつのコードのように糸で編み込んだコード)で吊り下げた器具を電気施工者に作成してもらいました。 夕方、暗くなってからクライアントとモーガルソケットに付ける電球の検討をしました。E26の口金のLEDや蛍光灯も付けることはできるのですが、基本的に白熱電球を付けることを当初から考えていました。40Wと60Wのクリア球とシリカ球。明るさ感や見え方など、電球を入れ替えて確認しました。結論としては60Wのクリア球にしました。いわゆる裸電球ですが、光源から全方向に光が広がる光源が空間を包み込むような優しいあかりとなります。また、キラッと輝くフィラメントが眩しさはありますが暖かさを感じさせます。 ペンダント照明のみ点灯した場合の床面照度は15ルクスで、リビングの照度基準の1/10程度と非常に暗いのですが、心地よい明るさ感でした。各所に配線ダクトを設けてあるため、適宜、使用しながら...
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仕上工事 大場町のアトリエ

土蔵のリノベーションで、既存の壁や天井はそのまま利用するため、大工工事がおわり家具が設置されると、ほぼ空間ができあがります。 キッチン部分は防火のためと、設備機器のための配管・配線のために壁や天井を新設しましたが、その他の部分には、電気配線を隠すスペースもありません。露出配線となるため、配線がきれいに見えるように隠ぺいとなる新設の壁と床下までの配線ルートを床下地の段階で電気施工者と打合せをしておきました。 数少ない仕上となる唯一の間仕切り壁は、施主の自主施工による黒しっくいが塗られました。写真は下地処理の状態です。ビス穴とメッシュテープを貼ったジョイント部分を先に塗り、翌日仕上げ塗りをしました。下地の石膏ボードは、少しでもジョイント部分が少なくなるように高さ方向が一枚で張れるように3×8版(910×2420ミリ)のボードを使っています。 落ち着いた、マットな黒色の空間になりました。 バイブレーション仕上の真鍮製スイッチプレートが、アクセントとなっています。 完成まで、もう少しです。  ご質問・お問い合わせは、こ...
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内装工事進行中です 大場町のアトリエ

フローリングも張られ、間仕切りや家具などの造作が順次行われています。天井や壁は基本的に既存のままなので家具が付けば、ほぼ完成といったところですが、これからが大詰めです。 西側に設けたアルミサッシから夕日が差し込み、暗かった土蔵がとても明るい空間になりました。小さな開口部ひとつで、劇的に空間が変わることを改めて実感しました。 急だった階段もタモの積層板で緩やかに架け替えました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|内装仕上げ 東山の家2 業務日誌|能登の間伐杉を使った棚 M YOGA コラム046|階段の見せ方
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開口部の新設 大場町のアトリエ

新設した床下地の上に合板が張られ、外壁に開けられた開口部に出入口の枠が取り付けられました。右側の大きな開口部が新たな出入口になります。 既存の開口の無い西側にはアルミサッシの窓を新設しました。 床下は、鋼製束で大引を支え、根太の間には断熱材を入れてあります。設備配管はレベルバンドで勾配を確保してきれいに配置してあります。 出入口の枠を付けたところです。既存の柱には凹凸があり、少しずつ削りながらうまく納めてもらいました。 内部から見ると、植栽の緑と田んぼの水面が目の前に広がるのどかなロケーションです。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|古い床を撤去して更新しました 大場町のアトリエ 業務日誌|大工工事進行中です 八幡の家
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古い床を撤去して更新しました 大場町のアトリエ

設計時の調査で、床下にシロアリの痕跡が見られたため、既存床下地は全て撤去して防蟻処理をした上で防湿シート、鉄筋を敷いて土間コンクリートを打設しました。 土間コンクリート打設後、床下の配管工事が先行するため、床上に配置される設備機器の位置を土間コンクリートに記していきます。墨出し(すみだし)といわれる作業で、現場監督が設備施工者と確認しながら作業を進めます。リノベーション工事の場合は図面通りに進まないこともあり、設計監理も立会い、施工者と連絡を密に取りながら間違いや問題点があればその場で解決していきます。 設備配管が床下地と干渉しないように、調整しながら配置されました。 既存の壁・天井があらわしとなるため、多くの電気配線も床下を通すことになります。 設備配管の外部への取り出しは、既存の床下の風穴を利用することができました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|土蔵の改修工事着工しました 八幡の家 業務日誌|現場打合せ 末町の家 コラム012|リノベーションの...
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土蔵がアトリエに生まれ変わります 大場町のアトリエ

設計を進めていた土蔵のリノベーションの予算調整も済み、無事着工しました。 先ずは解体工事からです。事前にクライアントによって内部は片付けられ、既存の建具枠の撤去と合わせて基準レベルの墨出しの確認です。 しっくい塗りの蔵の引戸は、職人さんと現場監督の4人で取り外すほどの重さで、蔵の収蔵物を守る防火戸としての役目があるため、板戸の上に土壁を塗った重厚な戸です。 戸のレールには、可動式の木枠に中に堅木のコロ(円柱形の木材)がローラーのように転がり重たい戸をスライドさせるようになっています。現在のローラーベアリングと同じ機構で、昔の知恵は既に完成された技術だと感心しました。 薄暗い土蔵がアトリエとして生まれ変わる予定です。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|土蔵の改修工事着工しました 八幡の家 業務日誌|土蔵のリノベーション竣工しました 八幡の家