キッチン

業務日誌

キッチン設置 御所町の家

キッチンは設備機器?家具? 家具と考える方が楽しくなる 仕上工事もほぼ終わり、家具の設置が始まりました。キッチンはTOTOなどのキッチンメーカーの既製品を使うこともありますが、クライアントの使い勝手に合わせて細かい寸法や仕上などを指定する場合は、既製品では対応することができないので、家具工事での製作した造作キッチンを設置することになります。キッチンは実用的な調理のための機器ではなく、日々の暮らしを楽しくするための家具と考えたいですね。 造作キッチンの場合は、他の製作家具や建具の仕上材料と揃えて家全体に統一感を出すことができます。今回はブナの練付合板を使い、天板はシンク一体型のステンレスです。練付合板とは本物の木を薄くスライスして合板に張り付けた化粧合板です。一般的に家具や建具の材料として使われます。 キッチンの組立 家具施工業者の工場で分割して製作したキッチンの台となる箱を、現場で組み合わせてステンレスの天板を乗せていきます。 収納扉や引出をセットしてキッチンの全貌が見えてきました。 この後、設備業者によってガスコンロや水栓を取り付けて完成です...
コラム

コラム044|ユーティリティは使いやすさと、生活感をほどよく隠して【追記しました】

キッチンと一体になったユーティリティ 住宅のキッチンは、ダイニングやリビングに隣接する、生活の中心的な場所にある場合がほとんどだと思います。家族やお客さんがリビングに入る動線とは別の、リビングを通らずにキッチンへ行ける動線があると便利です。ユーティリティ(家事室)をキッチンへの動線の中に組み込むと、二方向からユーティリティが使えたり、キッチンと連携して空間を利用することができます。 田園の二世帯住宅では、図面右側の階段室から真っ直ぐリビングに入るようになっていますが、トイレの横を通ってユーティリティ経由でキッチンへ行くことができます。来客中でも裏方の動線から台所へ行き来したり、お茶を出したあと、さりげなく他の部屋へ移動することもできます。キッチンはユーティリティと隣接しているため、洗濯や勝手口から裏庭への出入りなど便利です。 ダイニングテーブルの前には対面式のキッチンがあります。吊戸棚は空間に圧迫感を与えるため設置せず、代わりにキッチンの背面に収納カウンターを設け、横長の窓から外の景色が見えるようにしています。キッチン横の大きな壁面の後ろはユーティリティで...
コラム

コラム047|勝手口は家庭の表玄関

プランニングのよっては設けられないこともありますが、住宅のキッチンやユーティリティーに勝手口を設けることが多いと思います。勝手口の機能的な役割はどのようなことがあるのでしょうか。 玄関が来客を迎え入れる表舞台だとすると、勝手口はゴミ出しなどの家庭の裏動線としての役割があります。来客の目に触れたくない、洗濯やゴミ出しなどの家庭内のプライベートな機能を持った出入口です。来客を迎え入れる玄関が、アプローチ空間や庇のある半屋外的な空間が必要なように、プライベートな勝手口にも半屋外的な空間が必要です。家事動線の一部として勝手口を設けることが多いと思いますが、内部空間と外部空間の接点となるためドアを開けると風雨が吹き込むことは避けたいところです。 勝手口の事例 キッチン背面の引戸を開けると廊下を経由してサービスヤードに出ることができます。サービスヤードは3帖の広さを持つ、屋根のある半屋外空間です。ゴミ置き場や野菜の屋外保存スペースとして利用されています。 建物の一部がくびれて屋根に守られた半屋外空間を確保しています。勝手口のドアも外壁に向かっ...
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オンラインマガジンhomifyに掲載 神田の家

ドイツを拠点に、各国に建築・インテリアのオンラインマガジンを発信するhomifyのマレーシア版(英語)に「神田の家」が掲載されました。 A home for entertainers and fun families
コラム

コラム021|家具の扉

握りやすいハンドル 前回、キッチンの扉や引出に金属製の長いハンドルをつける事例を説明しました。コラム018|造作キッチンのシンク 濡れた手で開ける場合や、タオル掛けとして利用するのに便利です。 スッキリとした扉 今回は、扉や引出にハンドルをつけない場合の事例です。 壁一面に家具の扉が並ぶ場合は、金物などを見せずに扉の割付でデザインをすることによってスッキリさせることができます。キッチンのオーク材に合わせて家具工事で食器棚を作りました。既製品のキッチンの引出寸法に揃えることによって空間全体が違和感なくコーディネートされています。出入口の扉なども同じオーク材で作ってあります。 こちらは玄関にある下足入の扉です。扉の小口(厚み部分)を斜めに加工して、どの部分でも手掛けとなるようにしています。 いつも目に触れる場所にあるカウンタートップも先端を斜め加工して、シャープに見えるようにしています。 木材をシャープなデザインで使うことによって、暖かみのある中にも、重厚になりすぎない空間をつくることができます。  オリジナルデ...
コラム

コラム018|造作キッチンのシンク

住宅の設備機器の選定で、一番興味のある場所はキッチンではないでしょうか?毎日使うキッチン、優れた既製品もたくさんありますが、寸法や引出の使い勝手をフルオーダーでつくる造作キッチンは魅力的ですね。 使いやすいシンクの工夫は? カウンタートップは、ステンレス、人工大理石、御影石など、クライアントの調理スタイルやインテリアのデザイン要素で選択します。ここで気をつけなくてはいけないことは、カウンタートップに取付ける水栓の位置です。調理や洗い物の度に開け閉めする水栓廻りには、水が落ちて濡れてしまいます。カウンタートップとシンクの間に、一段低い部分を設けてそこに水栓を取付けると、水がカウンター面に広がらずにシンクに自然と落ちていきます。 [神田の家]ステンレスのカンタートップと一体化したシンク。シンクの奥にスポンジを置く窪みもつけました。死角のない対面式のキッチンでもスポンジをうまく隠すことができます。 [並木町のマンション]白い人工大理石のカウンタートップとシンクを接合して一体化しました。シンクは、シンク製造メーカーの既製品を家具工事でキッチンに組み込みました...
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施主検査・監理者検査 末町の家

予定通りの工期が過ぎ、施主立会のもと、施主検査と監理者検査を兼ねて行いました。設計の仕様通りに仕上がっているか、各所をひとつずつ確認していきます。不都合な箇所は付箋を貼っていき施工者の現場監督が記録をとっていきます。後日、是正工事を行って引渡の予定です。 居室のひとつの壁面は、入口ドアと同じホワイトオークの材料で収納等をフラットな面で納めました。壁全体が、ひとつの家具のように見えることを意図しました。 キッチンの収納は無印のシステムキッチンと統一感が出るように、こちらもホワイトオークの材料でつくりました。他の家具や建具は木目を縦使いにしていますが、キッチン収納のみ木目を横使いにして、横目使いのキッチンと揃えています。カウンターの上段の引出の高さもキッチンの引出の高さと揃えて連続感が出るようにしています。既製品と造作でつくる家具を違和感なく並べることができました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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無印キッチンが付きました 末町の家

内装工事も、フェザーフィール塗(しっくい塗)の下地、和紙クロス貼り、キッチンパネル張りが順次進行して、キッチンが取り付けられました。今回設置するのは、初めて使う無印良品のキッチンです。 無印の収納家具などと同じオーク材のキッチンです。キッチンの納入に先行して工事が進む、家具や木製建具の材料をできるだけキッチンの素材感に合わせるために、ウチにある無印の収納家具を参考に選定したオーク材の練付合板と合わせてみました。 ほぼ同じような色彩で一安心です。 後は仕上げの工程です。 今回、リフォームしない2階の部分も、壁・天井は和紙クロスに張替え、明るい感じになりました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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竣工しました 並木町のマンション

マンションの住戸のリノベーションが竣工しました。 約16帖のLDKを中心に、玄関、廊下、トイレの改修をしました。 改修前のリビングは、南向きのバルコニーに向かって大きなアルミサッシの開口部がある開放的なプランでしたが、約30年近く前に建てられた当初は、まだペアガラスのサッシは一般的では無く、コールドドラフト(窓辺からの下降冷気)と結露が問題となっていました。 既存の内装は、濃色の茶色を使った重厚な造作材を使い、天井いっぱいの食器棚カウンターがキッチンスペースを分けていました。左側は、玄関につながる廊下からのドアでキッチンへはリビング空間を経由して行く必要がありました。右側の壁には柱型が飛び出し、その間がテレビや冷蔵庫などの家電製品置場となっていました。 バルコニー側のアルミサッシはマンションの共有部分のため、ガラスの交換などはできません。内側に樹脂製のインサーサッシを取付け、無機質なインサーサッシを隠すために太鼓張りの障子を設置しました。時間帯によって、日差しによる陰影が障子に映りこみます。 テレビの置いてあ...
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家具の取付 並木町のマンション

マンションのリフォームも最終段階です。壁面の収納家具とキッチンが取り付けられました。 キッチンカウンターと出窓の窓台を人工大理石の天板で一体化させます。 トイレも手洗いカウンターが取り付けられました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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マンションのリノベーション 並木町のマンション

マンションのリノベーションが着工しました。 リビング空間を中心に、間仕切や柱型で凹凸のある平面空間をスッキリとまとめる計画です。既存のキッチンと収納家具、間仕切壁が撤去されました。 撤去したキッチンは、ドイツの高級キッチン「bulthaup(ブルトハウプ)」。以前、TOTOが輸入販売していたもので、景気の良い時代に作られたことがうかがえます。 新しいキッチンの配管のために、こんな隙間に設備屋さんが潜り込んで配管を接続していました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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全面ゴトクのハーマン製ガスコンロ

石引の家では久しぶりにキッチンにガスコンロを設置しました。最近はIHを希望される方が多いのですが、このお宅はロジェールの全面ゴトクになったものが希望でした。 2009年の10月より、ガスコンロの全ての口に安全センサーを付けることが義務づけられたため、海外メーカーのほとんどが日本国内で販売停止。日本の法律だけのためにデザインを変更することができないようです。よく似たタイプをハーマンで見付け、これを採用しました。火力つまみがトップにある形状は海外製のコンロの雰囲気です。細かい調整つまみや魚焼きは全面パネルに隠れています。 関連記事 こちらもご覧ください 石引の家