設備

業務日誌

仕上工事 大場町のアトリエ

土蔵のリノベーションで、既存の壁や天井はそのまま利用するため、大工工事がおわり家具が設置されると、ほぼ空間ができあがります。 キッチン部分は防火のためと、設備機器のための配管・配線のために壁や天井を新設しましたが、その他の部分には、電気配線を隠すスペースもありません。露出配線となるため、配線がきれいに見えるように隠ぺいとなる新設の壁と床下までの配線ルートを床下地の段階で電気施工者と打合せをしておきました。 数少ない仕上となる唯一の間仕切り壁は、施主の自主施工による黒しっくいが塗られました。写真は下地処理の状態です。ビス穴とメッシュテープを貼ったジョイント部分を先に塗り、翌日仕上げ塗りをしました。下地の石膏ボードは、少しでもジョイント部分が少なくなるように高さ方向が一枚で張れるように3×8版(910×2420ミリ)のボードを使っています。 落ち着いた、マットな黒色の空間になりました。 バイブレーション仕上の真鍮製スイッチプレートが、アクセントとなっています。 完成まで、もう少しです。  ご質問・お問い合わせは、こ...
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内部排水管の防音対策 円光寺の家

大工さんは床下の断熱材と下地合板張りを行っています。 設備業者さんは内部の配管工事をです。浴室は2階にあるため、1階のリビングの上に設置されたユニットバスからの配管を天井裏で横引きして、壁際の家具の背面で床下へ迂回し外部へ排水します。横引配管から立ち下がる部分には通気弁を取付け、排水時の配管内部の圧力を調整して排水がスムーズに流れ、ゴボゴボ音がしないようにしています。 また、居室の天井裏に排水管が通るため「音ナイン」という、防音材が一体化した排水管を使っています。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|床下の断熱と配管 南砺市の家 コラム041|浴室はユニットバスそれとも在来工法どちらにするか
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古い床を撤去して更新しました 大場町のアトリエ

設計時の調査で、床下にシロアリの痕跡が見られたため、既存床下地は全て撤去して防蟻処理をした上で防湿シート、鉄筋を敷いて土間コンクリートを打設しました。 土間コンクリート打設後、床下の配管工事が先行するため、床上に配置される設備機器の位置を土間コンクリートに記していきます。墨出し(すみだし)といわれる作業で、現場監督が設備施工者と確認しながら作業を進めます。リノベーション工事の場合は図面通りに進まないこともあり、設計監理も立会い、施工者と連絡を密に取りながら間違いや問題点があればその場で解決していきます。 設備配管が床下地と干渉しないように、調整しながら配置されました。 既存の壁・天井があらわしとなるため、多くの電気配線も床下を通すことになります。 設備配管の外部への取り出しは、既存の床下の風穴を利用することができました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|土蔵の改修工事着工しました 八幡の家 業務日誌|現場打合せ 末町の家 コラム012|リノベーションの...
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地業工事 円光寺の家

建物の基礎を支える地盤の土工事を地業工事(じぎょうこうじ)と言います。基礎底盤のレベルまで地面を掘削して、砕石を転圧して敷き固めます。今回はベタ基礎のため、建物全面に砕石を敷き込み、地中梁部分を深く掘り込んだ形になっています。 隣地までの距離が狭いため、外部の配管工事も基礎工事に先行して行われています。建物内からの排水が合流する箇所に桝を設けています。 床下からの湿気を防ぐための防湿シートを敷いた後に、捨てコンクリート(捨てコン)を打設します。捨てコンは構造体のコンクリートではなく、基礎の型枠を正確に設置するための墨出しをするためにフラットな作業面を確保するのが主な目的です。 基礎の見掛り部分はコンクリート打放になるため、新品の塗装合板で型枠を作ります。現場で型枠のパネルの割付を基礎業者さんと打ち合わせしました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|見積依頼~調整 円光寺の家 業務日誌|地盤調査の立会 円光寺の家 業務日誌|掘削工事 尾張町計画
コラム

コラム042|コンセントの配置は設計段階で決めておきます

どこにコンセントやスイッチが必要ですか 設計をするにあたって、建物のデザインや設備機器の選定の他にも大事なことがあります。家の中で使うほとんどのものは電源が必要です。テレビや冷蔵庫はもちろん、掃除機を使うための各部屋のコンセントや携帯電話の充電、ガレージや玄関にも必要かもしれません。 上の図面で、ぶたの鼻のような記号がコンセントの位置を示しています。洗濯機やトイレにはアース付のコンセント、エアコンは機種によって、100V・200Vの違いや、室内機側あるいは室外機側どちらに電源が必要か異なってきます。選定して設備機器に合わせて、適切なコンセントの配置をしていきます。配置のポイントは、一年を通しての生活をシミュレーションしてみることです。こたつはどこに置くか、熱帯魚の水槽はどうするか、電話の子機はどこに置くか・・・など。毎日の掃除機のために部屋の入口近くにコンセントがあると便利です。最近はコードレスの掃除機を使うことも多くなってきていると思いますが、掃除機を収納しておく納戸や物入れの中にも充電のためのコンセントが必要です。仏壇や神棚も、普段はロウソクではなく、電気式...
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コラム041|浴室はユニットバスそれとも在来工法どちらにするか

浴室の種類 住宅の浴室をどのようにするか、大きく分けて二種類の選択肢があります。「ユニットバス」か「在来工法浴室」です。 現在では、ユニットバスの方が一般的だと思いますが、床・壁・天井などのパネルや浴槽のパーツを現場で組み立てて浴室を作る工法がユニットバスです。主に樹脂パネルでできたパネルのため、掃除のしやすさや水漏れの心配も少なく、断熱仕様のパネルや浴槽を使えば短期間で性能に優れた浴室ができあがります。しかし規格の数種類の寸法から選ぶ必要があり、パネルの質感なども本物のタイルなどに比べると劣る場合があります。 在来工法浴室とは、コンクリートやモルタルの下地に防水を施し、床や壁にタイルや石を張って仕上げる工法のことです。浴室の寸法や仕上材料も自由に設計することができます。自由度がある反面、施工の不具合などにより、水漏れやタイルのクラック(ひび割れ)などの心配があります。 在来工法浴室の例 在来工法の浴室の場合、浴室と洗面所を透明な強化ガラスで仕切り、開放感のある空間にすることによって浴室の狭苦しい感じを緩和することが比較的容易にできます。床は白い大理石...
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コラム028|電話・インターネットはどこから

配線はどこから建物内に入るのか 住宅が完成したときに、照明器具やコンセントはすぐに使える状態で引き渡しされているのが普通だと思います。しかし、電話やインターネットは、クライアントが電話会社やプロバイダーなどに申し込んで設置します。電話も、従来からのNTTの他にも新しい電話会社やケーブルテレビを利用した電話、光ケーブルを利用した電話など選択肢がたくさんあります。最近では、光ケーブルを引き込み、インターネットとひかり電話を利用する家庭がほとんどだと思います。石川県や富山県ではテレビアンテナをつけずにケーブルテレビでテレビを視聴する家庭も多くあります。住宅の設計・工事においては、これらの接続のために空配管のみ設置することが一般的です。 各部屋に電話やLANの接続口がありますが、どこから線をつなぐのでしょうか。最寄りの電柱から引き込みできるように、外壁の上部に引込口を設けています。写真の3つ並んだ内の一番奥は電力の引込口。手前2つが弱電用の引込口です。弱電とは電話やインターネット、ケーブルテレビなどの通信用の配線のことです。設計時にはどのような弱電方式にするか決まっていないことも多いの...
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コラム019|リビングのエアコンはどこに設置するか

エアコンは邪魔者? リビングは生活の中心の場であり、多くの時間を過ごし、時として来客など迎えるためにインテリアにもこだわりたい部分です。そのリビングのどこにエアコンをつけるのが良いでしょうか?もちろん、目立たないようにつけたいですね。予算的に壁掛型のエアコン(一般的な露出型のエアコン)が一番コストパフォーマンスが高いのでこれになることが多くなります。設計段階で、壁掛型のエアコンを家具内に設置したり、いろいろ工夫をして図面を書いたこともありますが、現場段階になって設備業者さんから家具内に設置することによる不都合を指摘されたり、自分でもエアコンの性能が十分に発揮できるかどうか心配で、結局は天井カセット型に変更することになります。エアコンを隠したい場合は、潔く埋込型にするか、家具内に設置する場合は十分な空間を確保して吸気と吹出しが妨げられないように大きな開口を開けた家具に設置するようにしています。 埋込型の機器を使う [神田の家]天井カセット型のエアコン。店舗やオフィスでは一般的なエアコンですが、住宅用もあります。狭い空間では少し威圧感があるかもしれません。 [南...
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上下水道引込み工事 尾張町計画

年明けの本格着工を前に、上下水道の引き込み工事中です。 隣地、道路側共に境界ぎりぎりのため、建物に先行して水道と下水の引込み工事を行っています。
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エアコンの消費電力測定

ワットモニター(サンワサプライTAP-TST8)で、自宅のエアコンの消費電力を測定してみました。暑い日が続くとエアコンの消費電力も気になりますね。寝室のエアコン(三菱電機MSZ-SV25R/2005年製/冷房能力2.5kW)を測定。 待機電力:0.6W から、1°ずつ設定温度を下げていくと 設定28°:187W 設定27°:257W 設定26°:395W 設定25°:422W 設定24°:557W 設定23°:581W 設定22°:585W 設定21°:604W 設定20°:611W 設定19°:612W 設定18°:614W 室温が安定すると(室温27°、湿度44%) 設定27°:257W→189Wに下がり さらに設定温度を1°上げると 設定28°:187W→16.2W(送風状態)になりました。 (ちなみに扇風機は26.5Wで、エアコンの送風状態の方が消費電力が低かったです) 夜間10時間ほどエアコンを点けたままで約25円の電気代。思ったほど電力を使っていないことが分かりました。暑い夜は我慢しないで、設定29~30°にして点けっぱなしにし...
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全面ゴトクのハーマン製ガスコンロ

石引の家では久しぶりにキッチンにガスコンロを設置しました。最近はIHを希望される方が多いのですが、このお宅はロジェールの全面ゴトクになったものが希望でした。 2009年の10月より、ガスコンロの全ての口に安全センサーを付けることが義務づけられたため、海外メーカーのほとんどが日本国内で販売停止。日本の法律だけのためにデザインを変更することができないようです。よく似たタイプをハーマンで見付け、これを採用しました。火力つまみがトップにある形状は海外製のコンロの雰囲気です。細かい調整つまみや魚焼きは全面パネルに隠れています。 関連記事 こちらもご覧ください 石引の家