業務日誌

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解体工事が終わりました 末町の家

既存の床は、廊下、たたみ、台所、それぞれ高低差があり、レベルをフラットに揃えるのと床下に断熱材を入れるために、一度床を全て撤去しました。 壁の内装材も剥がされ、土台の腐食など構造体のチェックをしていきます。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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照明計画の検証と建具の取付 東山の家2

照明器具の配置と、機種の選定のためにシミュレーションした結果が適切であったかどうかの検証です。 室内に必要な照度が確保されているか、色の分布で示しています。赤色が明るく、青色が暗い部分です。 リビングは全体的に150Lx(ルクス)を目標に計画しています。照明器具は、デザイン的に主張の無い小さな口径のLEDダウンライトと、ボール球のライトを天井に付けています。 太鼓張り(桟の両面に障子紙を張ったもの)障子の光の透過によるシルエットもうまく出ています。 玄関戸も取り付けられました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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解体工事が始まりました 末町の家

計画を進めていた「末町の家」の現場がスタートしました。築30年の住宅のリノベーションです。 まずは壁や床の撤去作業です。テレビ番組のように設計者が解体作業をすることはありません。専門の解体業者によって作業が進められます。 和室の解体状況です。壁には、今の基準には満たない薄いグラスウールの断熱材が入っています。床下と天井(屋根)には断熱材は入っていませんでした。現在は断熱材で囲まれた住宅があたりまえとなっていますが、ここ30年で断熱に対する考えが大きく変化したことがわかります。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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竣工間際の追い込みです 東山の家2

今月末の引渡を目の前に、各業種の職人さんが現場で作業に追われています。 外では電気、設備の機器取付や調整。こちらはエコキュートの設置工事。
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外壁ジョリパット塗 東山の家2

道路側正面の外壁仕上げはジョリパット塗りの目地無し工法です。 前日までに下地パネルのジョイント部分をパテとジョイントテープで処理をして既に下準備ができています。 下塗りの後、パターン仕上げの試し塗りを確認してから、壁全体を仕上げてもらいました。 雨の降る中、足場が解体され建物の全貌が見えてきました。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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施工図のチェック 東山の家2

建物を建てるためには、設計者の書く「設計図」のほかに、施工者や専門工事業者の書く「施工図」があります。 総合的に書いてある設計図の中から必要な、各専門業者が製作するパーツを施工上の納まりや現場寸法を考慮に入れた図面を「施工図」として施工者から提出されます。それを設計監理者が内容をチェックして、問題が無ければ製作に入ります。 建具枠などの造作材の納まりは、設計上の重要なポイントなので、自分でも大きなスケールで書いて確認をします。全体の関係はCADで作図済みなので、部分と部分の関係を他の関係要素を考慮しながら書いていきます。考えながら書く場合は手書きのほうが素早く書くことができます。 写真右側は施工者から提出された、玄関廻りの石の加工図。左側はそれをチェックするために必要な枠廻りの図面です。  ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ
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階段がつきました 東山の家2

階段が付きました。 階段の段板を支える「ささら」を、何度か設置する場所に当てて微調整をしています。 手摺を取り付けるための壁下地も入れて、完成です。
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内装仕上げ 東山の家2

フローリングが現場に搬入されました。ホワイトアッシュという樹種の自然塗料仕上のフローリングです。床暖房に対応した製品のため、芯材は合板ですが表面の2ミリは本物の木です。2ミリというとすごく薄いと感じるかもしれませんが、建材で2ミリの単板貼りは厚い方です。 自然の木から作られているため、色むらや木目のばらつきは避けられません。大工さんの計らいで、一度全ての梱包を開き、リビングや玄関の主要なところにはきれいな材料を選別して張ってもらいました。 部屋を仕切る建具はハンガードア(吊戸)で床のレールが無いため、部屋毎に途切れること無く、フロア全体にフローリングがつながります。そのためフローリングの張る位置決めは重要なポイントです。玄関で靴をぬぐ玄関框(かまち)を割付基準として、他の部屋でも半端な細い材料が入らないように框の寸法を調整して納めてもらいました。 各部屋では、壁と天井に石膏ボードが張られています。通常の石膏ボードは黄色っぽい紙が張ってあるのですが、洗面所や台所の前には緑色っぽい紙が張られた防水石膏ボード(シージング石膏ボード)が張られています。表面の紙と芯の石...
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外壁の水切とベントキャップ 東山の家2

外壁の仕上は、ジョリパット仕上です。正面の道路側は左官屋さんがコテで塗る目地無し工法ですが、側面はあまり見掛りとならないため、コストダウンを兼ねて吹付仕上げとしています。同じ仕上げ材料でも、施工方法によって施工価格が異なるため適材適所で使い分けます。 より安価な仕上に塗装済のサイディングという選択肢もありますが、無機質な素材感に違和感を感じるためジョリパットの仕上を選択しています。 土台水切の納まりも、外壁がシャープに見切られるように返しを付けた納まりとしています。毎度、板金屋さんから単純な箱形の水切にしても良いかと聞かれますが、設計図に明記してある通りに施工してもらいます。基礎のコンクリートとの馴染みもこの方が良いと思っています。 外壁には換気扇の空気の出口を覆うベントキャップも付けられています。これは規格品を使うことになりますが、デザインと性能のバランスのとれた製品を設計図で指示してあります。 外壁の吹付前の現場チェックで、図面と違う製品が付けてあったため取り替えてもらいました。施工者の良かれとの判断で防虫網付のものになっていますが、...
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浴室水栓のメンテ 神田の家

6年前に竣工した住宅のクライアントから「浴室の水栓のメッキが剥がれた」と電話がありました。実は3年前にも同じ現象が起きて、一度、部品の交換をしてもらっています。3年前の時には、建設会社に連絡しても10日以上、何も対応してくれず、再三の連絡でようやく動き出した経緯もあって、今回は建設会社へ連絡をしたときに、設備機器を納入した代理店から連絡をしてもらうことにしました。 すでに生産中止の商品であることと、数年で同じ現象が起きたことから、代替品の有無と、同様な現象がメーカーに報告されていないかの確認を依頼しました。すると、TOTOメンテナンスから当方に連絡があり、こちらが修理依頼者として申し込むことになりました。建設会社経由で修理依頼してもらうのが本来の流れですが、早急に問題解決することが先決だと思い、当方から修理依頼をしました。翌日にはサービスの人が現場確認に来られて、その後部品の交換、修理完了。動きがあるたびに逐一FAXで連絡が入り、進行状況が手に取るように分かります。結果、無料修理でした。最初の訪問時も、当方に連絡が入ったため立会をしました。 ついでに、割れた...
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石膏ボード張り 東山の家2

壁の下地を入れた後、内装の石膏ボードが張られました。石膏ボードは石膏を固めて両面を紙で包んだ材料で、安価な不燃材料で、ほとんどの建築の壁や天井に使われています。2階の納戸はコストダウンのために石膏ボード素地のまま、クロスや塗装をしないままの仕上です。黄色っぽい紙の色が、柱や梁の木材と調和して柔らかい感じがします。 クロスなどで仕上げてしまえば石膏ボードを留めるビスは隠れてしましますが、素地仕上げの場合はビスがそのまま見えてしまいます。縦横のピッチが一定となるように、大工さんはベニヤ板に穴を開けてビス位置の定規を作ってきれいに留めてくれました。 通常はコンプレッサーで連結ビスを手早く留めていくのですが、ビスが食い込みすぎないようにインパクトドライバーを使って一本ずつとめていました。コストダウンのはずでしたが、大工さんの作業を考えるとビニルクロスを貼るよりも、こちらの方が丁寧な仕事だったようです。 石膏ボードは3×6版(910×1820ミリ)を使うことが一般的ですが、今回はボードのジョイント部分が少なくなるように、3×8版(910×2420ミリ)で...
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断熱材が入りました 東山の家2

今回、壁の断熱材は「高性能グラスウール16K」を使用しました。当事務所では、特定の断熱施工方法にとらわれずに、適材適所で材料の選定を行っています。最近では、「グラスウール」といえば、ほとんど「高性能グラスウール」で、従来のグラスウールよりも断熱のために、たくさん空気を含むことが出来るような細い繊維になっています。繊維状になった断熱材の内に湿気が入らないように、防湿フィルムでカバーされています。 大工さんの丁寧な仕事によって、その防湿フィルムが連続するように間柱にきれいにとめてありました。 屋根はスタイロフォームによる断熱です。
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外壁の透湿防水シート施工 東山の家2

アルミサッシが取り付けられました。窓やドアのことを開口部と言いますが、まさに壁に穴を開けて、そこにサッシを取り付けているため漏水の弱点になります。雨漏りは屋根から・・・と思いますが壁からの雨漏りも油断できません。外壁には「タイベック」と言う透湿防水シートを張り巡らせています。透湿防水シートは、外部からの水滴は防ぎ、建物内からの湿気は外に出す働きをしています。レインウェアの「ゴアテックス」のように、水をはじいて、中が蒸れない素材です。 しかし、「タイベック」もアルミサッシとのジョイント部にはどうしても隙間ができるため、専用の防水テープで一体化させています。それでも隙間から入った水を建物内に入れないために、窓枠の下には樹脂製の「ウエザータイト」を入れて水の浸入をブロックします。 コーナー部も一体成形のため、従来の防水シートをテープで留める施工方法より簡単で確実です。 内側から見ても、樹脂のカバー材が堤防のように立上り水の浸入を防ぐ構造になっています。 仕上げてしまうと見えなくなる部分ですが、見える部分のデザインだけではなく、見えない...
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金物検査 東山の家2

建物の骨組みができあがったら、それらを強固に接合するために金物を入れていきます。昔の木造住宅は金物を使わずに木組みだけで建っていましたが、現代の住宅は金物補強が欠かせません。ただ単に柱と梁を接合するだけではなく、筋違(すじかい)を入れて頑丈な壁を作ると隣接する柱に大きな引抜力が作用するため、柱を基礎や梁と適材適所の金物で留めていきます。 柱の間に斜めに入っている筋違を留めるプレート金物。 柱を基礎に直結するホールダウン金物。 設計図に指示してある通りに設置してあるかどうか、全数確認します。大工さんの図面の見落としによる入れ忘れや、金物同士が干渉して納まりの悪いとこところはチェックして訂正してもらいました。
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上棟しました 東山の家2

天候にも恵まれて上棟しました。レッカー車からの材料の荷揚げは、道路の電線をまたいでの作業です。 大工さんが建て方の作業をしている間に、合板や垂木を留める金物が設計の仕様通りになっているか確認をしました。最近では釘の長さ毎に色が付けてあったり、釘頭に長さが刻印してあるので、大工さんも間違えることがなく確認作業が楽になります。 建材の小さな工夫が建築の品質を高めるために役立ちますが、職人さんの手によって組み立てられる建築は、最終的には人間の技量によって品質が左右されます。 屋根垂木と屋根の断熱材の設置までで、本日の作業は終了しました。
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基礎コンクリートの強度試験結果 東山の家2

基礎コンクリートの1週目(7日)強度試験のデータがFAXで届きました。現場で採取した供試体3本を、圧縮試験機でコンクリートの供試体が破壊するまでの強度を調べた結果です。 コンクリート強度は4週(28日)経過後の強度をいうのですが、コンクリート打設から4週間後には工事が進み、それまで強度の確認ができないので1週強度から4週強度を推定してコンクリートの品質管理をします。ここで強度が出ていない場合は、コンクリートの品質に欠陥があると考えられます。実際には、1週でほとんど必要な強度が出ています。 1週強度から4週強度の推定式は 4週強度=1週強度×1.35+3 =25.7×1.35+3 =37.7 となり、設計基準強度の21N(構造体強度補正をしているので27N)を越えているのでOKとなります。 4週間後には再度、強度試験を行い確認をします。 (※写真は他の現場の強度試験の様子です) 直径10センチ×高さ20センチの円柱のコンクリートを試験機に挟み、圧縮強さを測定します。
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基礎コンクリート養生 東山の家2

コンクリート打設の翌日、建設会社の現場監督の手によって養生がされていました。コンクリートを冠水させて、真夏の急激な乾燥によるクラック(ひび割れ)を防ぎます。また、コンクリートは乾燥して固まるのではなく、セメント成分が水と化学反応(水和反応)によって硬化するのです。 小さなひと手間によって、強固な基礎を作ることができます。 関連記事 こちらもご覧ください 業務日誌|基礎コンクリートの養生|昌永町の家
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基礎コンクリート打設 東山の家2

基礎のコンクリート打設です。狭い道路なので小型のコンクリートミキサー車(正確にはアジテータ車)で生コンが運ばれてきます。(生コンとは、まだ固まらないコンクリートのことです) ポンプ車で生コンを圧送して、長いホースで型枠の中へ打設していきます。 コンクリートの打設前には、最初のコンクリートミキサー車から生コンを取り出し、設計で指定してある仕様のものかどうか検査をします。設計強度21N/mm2に夏期の構造体強度補正値を加えた27N/mm2であることを出荷伝票で確認。生コンの流動性を示すスランプ値18センチ(許容差±2.5)に対して検査値16.5センチ、空気量4%(許容値±1.5)に対して検査値4.6%を確認しました。そのほかに、鉄筋を錆びさせるコンクリート中の塩化物量を調べる塩化物試験(カンタブ)と、後日強度試験をするための供試体を作成してもらいました。
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基礎の配筋検査 東山の家2

地盤改良の後、砕石の転圧と防湿シートを敷き、捨てコンを打設してから基礎の鉄筋が施工されました。捨てコンとは、構造体のコンクリートではなく、基礎の型枠を正確な位置に設置するための墨出しをしたり、鉄筋のかぶり厚さを確保するスペーサーブロックをきれいに設置するために必要なものです。 家山真建築研究室による監理者検査の後、住宅瑕疵担保責任保険機関による配筋検査を行いました。一部、鉄筋のかぶり厚さの不足する部分の手直し指示のほかは特に問題も無くコンクリートの打設を待つばかりになりました。
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地盤改良工事 東山の家2

建物解体後に敷地内の6箇所で地盤調査を行った結果、地盤の強度が建物を支えるには少し弱いことがわかりました。住宅の地盤改良は一般的に、表層改良工法、柱状改良工法、鋼管杭工法などありますが、今回は柱状改良工法で地盤を補強することになりました。 狭い敷地のため、プラントの設置や残土処理の必要がない乾式柱状改良工法でおこなっています。直径50センチのドリル(オーガ)で支持地盤まで掘削し、セメント固化剤を掘削土と撹拌しながら杭状の改良地盤を作る工法です。地下水が無く、掘削面が所定の深さまで崩れずに自立する必要がありますが、施工状況の立会をし問題なく工事が進んでいることを確認しました。