コラム024|設計のプロセス-実施設計:細部を決めて計画を具体化

設計のプロセス-実施設計:細部を決めて計画を具体化コラム
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屋根の材料から引出のつまみの品番まで決めます

基本設計が固まると、「実施設計」に移ります。基本設計ではイメージされていなかった各部屋の家具や開口部の大きさや関係性などをスケッチや模型で検討・確認し、具体的な使用材料や使用機器の品番を決めていきます。使い勝手やデザインの検討と共に、詳細な図面を作成することによって現場でのトラブルや工事費の増加を防ぎます。

材料や品番を決めるためにより詳細な打合せスケッチや模型、CGなどでできあがりをイメージしながら打合せ・検討を進め、必要に応じて材料サンプルを取り寄せて質感や色の確認をしたり、キッチンメーカーや設備機器のショールームへ行って現物の確認をします。各部屋はスケッチによって各部の取り合いや家具・窓の配置を立体的に確認しながら打合せをしていきます。

実施設計打合せ

 

意匠・構造・設備が一体となってひとつの建築に

意匠の設計と並行して、電気配線や空調・配管などの設備設計と、基礎や柱・梁の寸法や配置を決める構造設計は、必要に応じて協力事務所と連携して設計を行います。木造住宅の場合は、筋違いの配置計算による簡易的な構造チェックが認められていますが、家山真建築研究室では柱・梁の木部、基礎の配筋等も構造計算によって安全性を確認した上で図面にまとめます。デザインだけ格好良くても、構造的に不安定だったり、使いにくい設備だと建築の性能を十分に発揮できないのです。もちろん、構造・設備がすばらしくてデザインが格好悪いのも良くありません。全体のバランスを考えながら設計しているのです。

構造計算

設計図一式まとまったら、次の見積に移ります。