竣工図の製本ができました

竣工図製本業務日誌
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建物が竣工してから、だいぶ時間が空いてしまいましたが、ようやく「東山の家2」と「末町の家」の竣工図の製本をしました。本来は、建物完成後に速やかに作成するべきですが、連続して次の業務を行っていたため遅れてしまいました。

一般に図面といわれる「設計図」は、設計者が作成し、施工者が見積と工事を行うための図面です。工事中には、施工者や専門業者が実際に製作するために必要な寸法図や製作図を作成します。これが「施工図」といわれる図面で、細かい納まり寸法や、使用部品の品番など明細に記入したものです。「竣工図」とはこれらの「設計図」や「施工図」を実際に施工した通りに反映させた最終図面のことです。

設計図、施工図を含めた最終竣工図は、「東山の家2」(木造2階建ての新築)で約125ページ、「末町の家」(木造のリノベーション)で約45ページの図面になりました。

 

竣工図製本

設計図に関する訂正は、設計者の責任において自ら図面を直します。といっても、設計時に納まりや仕様部材はほとんど決めてあるので、部分的な訂正や決定した色番号などを追記するだけで済みます。設計図の訂正も施工者に任せてしまう設計事務所もあるようですが、図面のレイアウトや文字フォントなどの図面表現も設計者のセンスの一部だと考えているので、他人に任せることはできません!

竣工図

建物は、完成して終わりでは無く、ここからメンテナンスがスタートします。メンテナンスのためには現状の建物を正しく記した図面が必要になります。建物が法令に基づき検査された「検査済証」や、木構造を製作するための「プレカット図」などの施工図、使用している製品の品番などを反映させた設計図など、増改築の時に必要となる事項が一冊の図面にまとまっていると後々、重宝します。

2冊作成して、1冊は施主に渡して保管してもらいます。

 

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